News

活動再開の決定権は教育委員会。大阪の府立校野球部は再開が見えない現状

2020.03.29

活動再開の決定権は教育委員会。大阪の府立校野球部は再開が見えない現状 | 高校野球ドットコム
港と八尾

 4月18日開幕の予定で準備が進んでいる春季大阪府大会。各校が新型コロナウイルスへの対応で苦労されている中で、最善の準備を進めている。私立校は学校の意向で活動の制限ができるため、活動再開している学校も一部ではある。しかし、公立校は教育委員会の意向に決定権がゆだねられる。

 2018年の秋の大会で、府立校唯一のベスト8に進出したも活動は現在休止中。予定通り進めば4月8日より再開できることとなっている。練習試合に関しても11、12日に組んでいるが、それも今後次第となる。

 現在は主将を経由して選手たちへメッセージを送っている西原佑騎監督だが、1か月、選手たちとグラウンドで会えていない。活動再開の決定権は「行政の方々にかかっていますね」と語る西原監督。予定通り再開できれば理想だが、あくまで健康第一の方針だ。

 「命の方が大事ですし、生徒に何もなくても親や祖父母にかかってはいけないと思います。ですので、終息になるまではやらなくてもいいかなと思っています」

 また、同じ府立校で昨年のセンバツの近畿地区の21世紀枠推薦校に選ばれた大阪八尾も3月中は活動中止。4月7日までは選手たちの自主性に任せて練習をさせているが、1か月間は全体練習ができていない。練習試合も4月11日、12日に予定をしており、大会前の貴重な試合となるが、この状況に大谷友哉部長も苦しんでいる。

 「教育委員会に決断をゆだねておりますし、指示がなければ動けないのでどうしようもないです。選手たちもいつ再開できるか保証がないので、不安があると思います」

 府立校の多くは、府の教育委員会の決断が下されるまで、活動再開の先行きが見えないこと。そして準備不足で公式戦に向かうことで不安ばかりが募っていく。

 今年はベスト16以上が夏のシード権を獲得できる例年とは違った大きな意味合いを持つ春季大阪府大会。どのような形で開催するのがベストなのか。それとも中止するのが最善なのか。どちらにしても、選手たちにとって大事な大会が納得出来る形になることを願うしかない。

(記事=田中 裕毅

関連記事
ベンチ入りメンバー、ケガ、実戦感覚。夏のシードがかかる春季大阪大会は懸念材料が多い大会に
令和2年度 春季近畿地区高等学校野球大会 大阪府予選
大阪府大会の組み合わせが決定!大阪桐蔭、履正社の初戦の相手は?序盤から激戦のカードも

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.01

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.01

【愛知】報徳学園は豊橋中央にサヨナラ勝ち、豊川には黒星<招待試合>

2024.06.01

【東京六大学】早稲田大が大勝で7季ぶり優勝に大手!プロ注目スラッガー・吉納が2発、エース伊藤は8回1失点の快投見せる!

2024.06.01

センバツ出場の豊川がセンバツ準Vの報徳学園を破る!課題だった投手陣に手応え【愛知招待試合】

2024.06.01

【鹿児島】神村学園と鹿屋農が決勝進出<NHK旗>

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.28

交流戦開幕、初戦の注目は髙橋宏斗vs.今井達也の初対決!

2024.05.28

【鹿児島】鹿児島玉龍と樟南が8強へ<NHK旗>

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】錦江湾が1点差勝利!出水工の追い上げ、あと1点及ばず

2024.05.28

【佐賀】佐賀商と龍谷が、ともにコールド勝ちで決勝へ<NHK杯>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得