中止が決定したセンバツ 感染予防対策の概要を作り、1週間手を尽くした主催者
開催中止が決まった第92回選抜高校野球大会。3月4日に無観客試合での開催準備を出場校に要請しましたが、主催者は新型コロナウイルスの感染予防対策に奔走しました。
それが、主催者が発表した新型コロナウイルス感染予防対策の概要に表れています。
以下
主催者発表文
第92回選抜高校野球大会・新型コロナウイルス感染予防対策の概要
2020年3月11日
大会本部
【総合】
・試合と直接関係ない人の来場をできるだけ避けるため、出場校の応援団を含めてすべての観客を入れない無観客での開催とする
・出場校の派遣人数を1校27人とし、大会関係者やメディア関係者の人数も最小限とする
・濃厚接触となる可能性がある密閉空間で多人数が密集する機会をできるだけ避ける
・大会に関わる全員のうがい、手洗い、マスク着用、せきエチケットを徹底する
・開会前日の18日から大会終了まで、医師2人1組が24時間態勢で選手の体調や予防などに関する電話相談を受け付ける。13日~17日の平日午後の相談に応じる。
・日本高校野球連盟、毎日新聞社、阪神甲子園球場の3者で緊急対策本部を設置し、緊急時などの対応に当たる
【球場内】
・出入り口ですべての入場者の検温と手のアルコール消毒を実施。37・5度以上の発熱者の入場は禁止する。マスクを装着していない人も入場できないことにする
・球場入り口、ベンチやベンチ裏、審判控え室などに消毒液を設置。試合終了ごとにベンチやベンチ裏トイレを消毒するほか、ドアノブやエレベーターなども定期的に消毒する
・除菌効果があるオゾン脱臭機をベンチ裏や控え室などに計17台設置
・試合中は円陣を禁止し、マウンドに集まる時などはグラブで口を覆う。
・選手、監督の取材は試合後に限り、メディア関係者と選手が密集しないよう間隔を空けるとともに内野スタンドなどで実施する
・救護所に医師、看護師を常駐させる
【選手の移動、宿舎】
・宿舎から球場までの移動は大会本部が用意した各チーム専用のバスを使用。車内に消毒液を設置する。
・要請があれば大会本部から1人あたり1日3枚のマスクを配布
・宿舎にも消毒液を設置。食事は個別または一般客と時間や場所を分けての提供にしてもらう。大浴場などの利用は控える
・選手らは朝晩2回の検温、呼吸器症状の有無をチェックシートに基づいて実施、毎朝、大会本部に連絡する
・責任教師や監督が認めない宿舎からの外出を禁止する 〈了〉
このように、主催者側は選手の甲子園(選抜大会)でプレーしたいという夢を叶えるべく、手を尽くしました。日本中の誰も、好んで中止にしたのではないと信じます。
今回に関しては新型コロナウイルス以外は誰も悪くありません。選手の皆さんは、今の無念さを胸に、夏の大会で全力を発揮できるように準備していってほしいと思います。
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