ミレニアム世代の出世頭・小園海斗(広島東洋)は田中広輔の壁を超えることができるか?
小園海斗選手(広島東洋カープ)
平成最後の夏の甲子園を盛り上げたミレニアム世代。その中で最も出世しそうなのが小園海斗(報徳学園出身)だろう。昨年は一軍で58試合に出場し、高卒新人トップとなる4本塁打。走攻守三拍子揃った遊撃手として高く評価され、3球団から1位指名を受けた逸材だが、同級生が二軍で実力を磨く中、この台頭は素晴らしいものがある。
そしてキャンプインした小園の姿は去年と比べても一段とたくましくなり、雰囲気が増していた。
5日、シート打撃では速球派左腕・塹江敦哉(高松北出身)の高めに浮いた速球を逃さず、スタンドインした。小園にとって手ごたえありの一発だった。
「あそこの高めを打てるのは一番理想なのです。なかなか反応では難しいところですし。今日は良かったと思います」
まだ何もわからなかった新人の頃。プロ1年過ごしてきて、自覚も出て、レギュラーを目指したい気持ちがわいてきた。
「去年は新人ですが、今年は20歳にもなります。ショートのレギュラーを取りたい気持ちがあるので、まだまだですがキャンプでアピールしていきます」
そんな小園の前に立ちふさがるのが田中広輔だ。昨季はプロ入り後の最低の97試合、3本塁、打率.193に終わったが、2016年~2018年まで150安打以上、二けた本塁打2回、さらに3年連続25盗塁以上と走れて打てて守れる遊撃手として一流の領域に達している選手なのだ。
潜在能力が非常に高く、高卒1年目からハイレベルなパフォーマンスを示している小園とはいえ、田中の壁は高い。それは小園はもちろん自覚している。
「守備の確実性という部分では 自分も勉強になります。目の前でやらせてもらっているので、聞いたりして自分も技術の向上したいです」
そこで小園はどうアピールしたいと考えているのか。
「チャンスは少ないので、その中で積極的なプレーとかが持ち味なので、それをできるようにしたい」
レギュラーをつかむためには1日1日が勝負。これまで周囲を驚かせるパフォーマンスでポジションをつかみとったように。これからも想像を超える活躍で、ポジションを奪い取っていく。
(記事=編集部)