Interview

143キロ右腕・原田航輔など昨夏の悔しさを晴らす、札幌国際情報(北海道)の3人のキープレイヤー!

2020.02.14

昨夏の悔しさを胸に北海道の頂点へ!

 昨夏は、決勝で北照に1点差と苦敗した。有倉 雅史監督は、「去年あのようにまけているので、あの悔しさはあの場ではらすしかないと思ってやっています」と語る。今年のチームには、エース原田航介を中心に決勝で敗退したメンバーも多く残っている。決勝の舞台を経験したからこそ、[stadium]甲子園[/stadium]に行く難しさを直接感じている選手たちなのである。有倉監督はそんな彼らに、「本当に[stadium]甲子園[/stadium]に行く難しさとか、もっとやらないといけないとかを感じて行っている子達なので僕自身はすごく期待しています」と期待を隠さない。

 そんな札幌国際情報のキープレーヤの横顔に迫っていきたい。

投打の柱!原田航介

143キロ右腕・原田航輔など昨夏の悔しさを晴らす、札幌国際情報(北海道)の3人のキープレイヤー! | 高校野球ドットコム
原田航介(札幌国際情報)

 昨夏は3番をうち、投打の中心にいるのが原田航介である。インタビュー中もしっかりとした受け答えができ、まさに大人の選手である。

 有倉監督は、そんな原田を
 「キャプテンの原田は入学した時からずっと考えている子で、気遣いができる子だったのであの子はすごいなと思います。そんなに早いボールを放るわけでもないし、ずば抜けたボールを放るわけではないのですけども、やっぱりいろんなことを感じながらゲームの中で投げられる、そういうことができるピッチャーだなと思います」と評する。

 そんな原田も、冬場の明確な課題を語ってくれた。

 「冬を越えて夏までに球速をしっかりと上げられるように、そういうところは意識して取り組むようにしています。143kmくらいまでは球速あげたいなと思っています。今マックスが138ぐらい、あと5キロぐらいは球速を上げたいなと。最低限の上のレベルのバッターを抑えていく上でスピードは大事になっていくのかなと思います」と語る。

 有倉監督が絶大な信頼を寄せる原田だけあり、単純な数値目標と言うよりは、なぜその数値まで球速を上げたいのかの目的まで明確に答えてくれた。ストレートも変化球も同じようにコントロールできる原田にスピードが付いてくれば、どのレベルのバッターも簡単には打ち崩せなくなってくるだろう。

 また、ボール球を振らずきちんとストレイク・ボールの見極めができる原田はバッティングについては、「ピッチングにも繋がるのですけど、体が細いのでそのぶんパワーが足りてないのかと思います、そこが課題かなと思います」と冬場の課題を話してくれた」

[page_break:大型三塁手・秋田真/勝負強さに注目!高橋瑠斗]

大型三塁手・秋田真

143キロ右腕・原田航輔など昨夏の悔しさを晴らす、札幌国際情報(北海道)の3人のキープレイヤー! | 高校野球ドットコム
秋田真(札幌国際情報)

 183cm84kgと一際大きな体で目を引いたのは、昨夏は3番を、秋は5番を打っていた秋田真である。秋田もまた自分の役割を理解している選手である。

 「やっぱりずっとクリーンナップに置いてもらっているのでバッティングが自分は持ち味だと思います。長打というのは自分の中でもこだわっていますチームのチャンスで長打を打てるバッターにはなりたいなと思っています」

 ときちんとした口調で話してくれた。チャンスで長打を打てるために秋田が考えるのは2点ある。1つは自身のスキルアップである。

 「下半身が使えていないという部分があて、下半身を使うというのを意識して秋もやっていました」と課題を認識している。

 そしてもう1つは、事前準備である。

 「試合の流れを通してピッチャーの配球だったり自分への球の入りかたなど、色々事前に皆で情報を共有したり、打席の中で相手のピッチャーの攻め方とかも変わってくると思いますし、そういう中で自分が打つというのは事前の準備とかみんなとの情報の共有とかで(チャンスで打てることが)増えてくると思います」

 と話してくれた。考えながら野球をすることで最大限自分のパフォーマンスを出す。秋田もまた最後の夏に向けて自身と真剣に向かい合っている。

勝負強さに注目!高橋瑠斗

143キロ右腕・原田航輔など昨夏の悔しさを晴らす、札幌国際情報(北海道)の3人のキープレイヤー! | 高校野球ドットコム
高橋瑠斗(札幌国際情報)

 最後に取り上げるのは、遊撃手であり、内野手副キャプテンの高橋瑠斗である。逆方向にも強い打球を打てる選手である。昨夏も代打で試合に出場し結果を出すなど勝負強さは折り紙付き。昨夏を経験している貴重な選手の1人である。

 その勝負強さについて聞いてみると、
 「試合になってくると気持ちのところで攻めていこうと。気持ちが出てこないとピッチャーのボールを一発で仕留められないので。攻めの気持ちは大切にしています。絶対ここで打ってやるという気持ちで、打席の中とかでも声とか自然にでます」と話してくれた。

 そんな高橋だが、攻める気持ちを大切にしながらも、頭は冷静である。

 「今は上半身が開いてしまうのでうまくインパクトの時に力が伝わらないのでツイストを意識してバスターで体幹を使ってツイストの動きでインパクトの時に力が入るようにというのを意識して練習しています」と今の課題を話してくれた。

 原田・秋田・高橋以外にも、「走攻守すべてにおいて、チームの要になる!」を目標にこの冬を過ごしている北本一斗など、まだまだ注目選手はいる。昨夏の忘れ物を取りに行くためにも全体のレベルアップはマストである。

 札幌国際情報は冬場にどのような成長を見せるのか?夏の快進撃に期待したい。

(記事=田中 実

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.15

西東京大会は激戦ブロックが続出!昨夏甲子園出場の日大三は国士舘と同ブロック!【2024年夏の甲子園】

2024.06.15

東東京の横綱に上り詰めた帝京、関東一の軌跡~前田三夫と小倉全由、2人の名将~【東西東京大会50周年物語③】

2024.06.15

【福島】日大東北がサヨナラ勝ち、帝京安積はコールド勝ちで4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.15

今年の東京は「スラッガー大豊作世代」! 超進学校に現れた「プロ入り明言」の二刀流、木製で本塁打量産の早実のスラッガーなどが夏を盛り上げる【注目選手リスト】

2024.06.15

“超不人気”だった東京の高校野球を「3つの出来事」が変えた! 東京ローカルチーム・桜美林の全国制覇、都立高の甲子園出場、そして……【東西東京大会50周年物語②】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.06.11

【北海道】旭川支部の抽選会は12日!旭川実、旭川志峯など強豪の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得