草津シニアの核弾頭・伊藤愛都
今年も多くのプロ野球選手が誕生したドラフト会議。高校生からは計49名(育成も含む)の選手が指名を受け、各地で喜びの声が上がった。
今回は一足早い3年後のドラフト指名候補として、硬式野球チームに所属する有望な中学生の野手を紹介していきたい。来年のゴールデンルーキーは一体誰なのか、それでは早速見ていこう。
まず最初に紹介したいのは、リトルシニア日本選手権で準優勝に輝いた草津シニアの核弾頭・伊藤愛都だ。1番で捕手を任されていた伊藤は、スイングスピードの速さと抜群のバットコントロールを武器に、リトルシニア日本選手権では頭一つ抜けた打撃センスを見せた。
また捕手としての能力も非常に高い。フットワークの軽さと球の伸びは出色で、セカンドスローは1.91秒を記録。攻守ともに、中学野球ではトップクラスの実力を持っている。
そして、そんな伊藤にも劣らないセンスを持つのは、2年生からU-15日本代表に選出された福原聖矢(安仁屋ヤングスピリッツ)だ。2018年のU-15日本代表監督を務めた清水隆行氏も「野球の頭がすごく良くて、自分で考えて右方向に打ったりする。中学生がそんなこと考えて野球やるんだと思った」語るように、技術だけではなく思考力にも長けているところが福原の特徴だ。11月に愛媛県で開催される「U-15 アジアチャレンジマッチ2019」のメンバーにも選出されており、ここでの活躍にも注目だ。
京葉ボーイズ野スラッガー・海老根優大
また関東地区では、スラッガーとして知名度の高い京葉ボーイズの海老根優大の名前が挙がる。スケールの大きな長距離砲として注目を集める海老根だが、打撃力以上に注目して欲しいのが足と肩だ。
一塁到達のタイムは4.18秒と高校野球でも右打者にはなかなか出せないタイムを記録し、また外野からも中学生とは思えないバックホーム返球を見せる。高校野球でも三拍子揃った選手として活躍を見せて欲しい。
同じ関東地区では、城南ボーイズの今井海翔も俊足強打の右打ちの外野手だ。
スイングスピードがとにかく早く、走っても陸上の短距離選手のような大きなストライドでベースを駆け抜ける。まさに「韋駄天」の言葉がぴったりの選手で、これからもスピード感のあるプレースタイルを見せていきたい。
最後は東北地方から、東北楽天リトルシニアの金野佑楽を紹介したい。
小学生時から楽天イーグルスジュニアに選出されている金野は、チームでは3番に座り内野だけでなく投手もこなすユーティリティ性の高い選手だ。
また打撃は非常にシュアで広角に打ち分ける技術も持っており、ここからさらにパワーがついていけば高校野球でもチームの中心選手として活躍できるだろう。
近年のネット環境の充実により、中学生でも簡単にトップレベルの技術やプレーを目にすることが可能になった。中学野球のレベルは確実に上がってきており、高校野球でも下級生から活躍する選手がこれまで以上に見られるようなった。
来年はどんなゴールデンルーキーが登場するのか、今からとても楽しみだ。
(記事=栗崎 祐太朗)