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痛みをどこまで我慢するのか

2019.09.28

痛みをどこまで我慢するのか | 高校野球ドットコム

 野球選手であれば誰もが一度は体のどこかを傷めたり、痛みを感じたりしたことがあると思います。プレーに支障をきたすような明らかなケガであれば、病院を受診して医師の診察を受けることになると思いますが、「痛みや違和感はあるけどプレーができる」という場合は、その痛みなどをどこまで我慢するのか判断に迷うところではないでしょうか。中には「半年前からずっと痛みがあります」という選手がいることもあります。どのタイミングで病院を受診すれば良いのか、判断の目安となるものについて考えてみましょう。

●急性外傷は基本的に病院を受診する
 明らかな原因があってケガをした場合は基本的に病院を受診します。ベースを踏み損なって捻挫をしてしまった、手をついてしまって手首をひねってしまった、デッドボールが当たってプレー続行が不可能になったといったケースです。アクシデント的に起こったケガのことを急性外傷と呼びますが、こうしたケガは初期対応が非常に大切になります。患部を動かさないようにしてアイシングを行うことは、腫れなどの炎症症状が拡がらないようにするためにぜひ行うようにしましょう。炎症症状は48〜72時間(2〜3日間)続くと言われています。この期間をすぎると一般的には痛みなどの症状はやわらぐことが多くなりますので、打撲などでアイシングを行い、大きな腫れなどが見られない場合は2〜3日様子をみることもあります。

●痛みが悪化しているのか、軽くなっているのか
 プレーできる痛みや違和感はその症状が悪化しているのか、軽くなっているのかもしっかりと把握しておく必要があります。時間の経過とともに症状が悪化している場合は、すみやかに医療機関を受診するようにしましょう。これとは反対に日を追うごとに症状がやわらいでいる場合は、患部や患部外のコンディションを整えながら競技復帰に向けて準備していくようにします。長期間(1ヶ月以上)にわたって痛みがかわらない場合や、痛みの原因がハッキリしない場合などは、原因をしっかりと確認し、それに対してできる治療やコンディショニングを知るためにも医療機関を受診するようにしましょう。「プレーができるから」とその状態を放置するのではなく、よりコンディションを良い状態にし、パフォーマンスを改善させるためにも医師やトレーナー、フィジカルコーチなどのアドバイスを受けることは大切です。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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