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ヤクルト畠山和洋が現役引退 専大北上高校時代は珍しい体験

2019.09.08

 9月に入り、優勝そしてクライマックスシリーズ争いが加熱するなか、ベテラン選手たちの現役引退が報道されている。永川勝浩赤松真人(ともに広島)と赤ヘル選手がユニフォームを脱ぐ。さらには畠山和洋(ヤクルト)が、引退を発表した。

 畠山は2015年シーズンに2番・川端慎吾、3番・山田哲人の後ろで4番に座り、105打点をマーク。自身初となる打点王のタイトルを獲得した。しかし、2016年以降は度重なる故障で一軍出場は激減。今シーズンはここまで一軍登録はなく、二軍で汗を流す日々が続いていた。

 昨シーズンは代打での出場がメインだったが、打率.289(38打数11安打)、2本塁打、12打点と結果を残していただけに故障が悔やまれる。

専大北上高校からのNPB入りは4人

ヤクルト畠山和洋が現役引退 専大北上高校時代は珍しい体験 | 高校野球ドットコム
現役引退を発表した畠山和洋

 そんな畠山は岩手県出身。岩手県といえば今年のドラフトで大注目となっている佐々木朗希大船渡高校、大谷翔平(エンゼルス)や菊池雄星(マリナーズ)を輩出した花巻東高校、そして松本裕樹(ソフトバンク)らをOBにもつ盛岡大付属高校が有名だ。

 しかし畠山はそのいずれでもなく専大北上高校の出身である。専大北上高校は2006年の全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)以来、全国大会から遠ざかっているが、夏の甲子園に5度出場している強豪校だ。

 畠山は1年時(1998年)と3年時(2000年)と2度、夏の甲子園に出場しているが、こんなエピソードがある。

 1998年夏の甲子園で専大北上は初戦で広島県の如水館高校と対戦する。この試合は6-6の同点で迎えた7回裏2死一塁の場面で降雨引き分けとなった。夏の甲子園において、降雨引き分け再試合は実に第1回大会の準決勝以来83年ぶりのこと。貴重な経験をしたひとりなのである。ちなみに翌日の再試合では5-10で敗戦。両試合とも畠山は試合に出場しており、初戦敗退ながら2試合を戦ったのである。

 専大北上高校からNPBへと進んだ選手は畠山を含めて4人。1年後輩の梶本勇介(元・ヤクルト他)と畠山はヤクルトでもチームメートとなっている。

 その他の2人である井上浩司(元・広島)、木立章成(元・阪神)はともに1991年夏の甲子園に出場したが、プロで結果を残すことができなかった。

 今シーズン限りで畠山が現役を引退することとなり、現時点では2020年シーズンから同校OBがNPBから姿を消すことになる。今後、再び同校OBからNPBへと進む選手が現れることに期待したい。

※数字は2019年9月7日終了時点

文=勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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