Interview

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商)

2019.06.22

 今年の鳥栖商には注目選手が二人いる。3年で主将を務める園田恵大(そのだ・けいた)と、2年生の平野 伸(ひらの・しん)だ。ふたりとも攻撃の柱であり、マウンドにも上がる。今回は鳥栖商の主将を務める、超攻撃型2番打者・園田の横顔に迫りたい!

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最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商) | 高校野球ドットコム
超攻撃型2番打者・園田恵大(鳥栖商)

 鳥栖商を引っ張るのは主将の園田恵大だ。父は同校の野球部監督を務める園田元紀であり、親子で狙うのはもちろん佐賀の頂点である。さて、そんな園田恵大選手の魅力に迫りたい。

 高校通算本塁打17本(6月10日時点)・園田恵大の魅力は、なんと言っても超攻撃型2番打者というワードに尽きる。今年の春の大会では、1試合5四球と徹底的に勝負を避けられる場面も見られた。この事からも園田が好打者として他チームからも一目置かれているのがわかる。

 園田がなぜ2番に入ることになったのか?

 園田元紀監督は言う。「色々試してみたんですけど、春の大会で2番を試したら結構点が取れたんですよ。だから園田を2番に入れました。下位打線がランナーに出た時は意外に2番にポイントが来るんですよ。そこで走者一掃とか出来る。春の大会はそういうところがうまくいったので。得点力的には2番に置いておくのが一番よいです」

 つまり安定したバッティングと長打力を兼ね備えた園田が2番に入ることで、鳥栖商の打線に繋がりが出たのだろう。5番を打つ2年生の平野伸は、2番園田についてこのように話してくれた。

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商) | 高校野球ドットコム
平野伸と園田恵大

 「(園田)恵大さんは去年の夏は3番を打っていて、今年は2番を打っていて、今までのチームの2番は1番が出た後はバントとかそういう感じだったんですけど、恵大さんが2番に入ったことでバンドでなくエンドランや足を使ったりとかして一気にノーアウト、二、三塁とかエンドランとかで、塁上にいる俊足の一番の冨安(瑛士)君がかえってきて得点しました。そういう攻撃の幅が広がっていると思います」

 と打線に幅ができたことを語ってくれた。

 当の園田も自分の役割を理解して打席に入っている。

 「2番に入ってるということは、普通はバントだと思うんですけども、自分が2番に入ることで打って行ってチャンスを広げていく。その辺は考えながら打席に入っています」

 MLBでも話題になっている、2番打者最強論を鳥栖商は実践していると言えるだろう!

 夏は超攻撃型2番打者の園田から目が離せない!

[page_break:園田を支える徹底した練習量]

園田を支える徹底した練習量

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商) | 高校野球ドットコム
園田恵大

 すでに、園田恵大の通算本塁打数17本については触れたが、実はその本塁打の大半が春の大会以降放っていることからも、園田が夏に向けて順調に調整できていると言えるだろう。

 このことについて園田は
 「スイング量を増やさないといけないと思い、春先から自分の課題として1日1000本バットを振るというのをやっています。ただ千本振るだけじゃなくて、コースを分けて行ったり、いろんな形のティーをやったりして、スイングスピードのアップなどを心がけて行っています」と語っている。

 目標を持ち、妥協をしない練習スタイルが今の園田を形作っているのだろう。

 そんな園田に、本塁打を狙いに行っているかについて聞いてみると「ヒットの延長線上に本塁打が出ている感じです」と話してくれた。

 この園田の言葉に嘘はないだろう。竹バットで行うフリーバッティングでも、しっかりとミートすることを意識して、左右に強い打球を飛ばしていた。

 だからこそ、安定した打率と長打力を兼ね揃えている打者になり得たのだろう。

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商) | 高校野球ドットコム
竹バットでフリーバッティングを行う園田恵大(鳥栖商)

 「夏は自分がキャプテンらしくやって、全力疾走、全力プレーはもちろんなんですけども、バッティングに関しては自分が佐賀県で一番打ったと言われるバッターになりたいです。初戦から最後の試合まで、通算の打率だったり、通算の打点が一番多いようなバッターになるというのを目標にしています」

 佐賀1番の選手になるため、園田は最後まで走り抜くつもりだ!

最強の2番打者は、鳥栖商を引っ張るユーリティプレーヤー・園田恵大(鳥栖商) | 高校野球ドットコム編集後記
投手・園田にも注目!
「自分はコントロールというのが良いと思っているので、その中でもまっすぐと変化球で三振を取るタイプでなく打たせて取るピッチングなので、今年はチェンジアップに磨きをかけてバッターを打たして取るのを考えながらやってます」と話してくれた。打者園田に注目が集まるが、投手としても夏のマウンドで躍動する姿を期待したい。

文=田中 実

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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