試合レポート

八幡浜vs今治北

2019.04.12

発見多き激戦制した八幡浜、13年ぶりの決勝へ!

八幡浜vs今治北 | 高校野球ドットコム
今治北戦5打数5安打6打点の八幡浜3番・石田 翔大(3年・左翼手)

 両校ともに発見が多かった準決勝だった。

 今治北最大の発見は先発した藤本 大洋(3年・172センチ69キロ・左投左打・今治市立西中出身)である。投球内容は4回を投げ4安打2四球2奪三振1失点。ただ、ストレートは最速136キロの球速以上に伸びを感じさせ、夏には県内屈指の左腕になることを確信させるものだった。この試合に限っては5回以降「勝負は夏なので」(青野 誠監督)継投策を選択したこともあり終盤に八幡浜の逆転を許した今治北だが、八幡浜投手陣から10安打を放った打線と藤本をはじめとする投手陣の歯車がかみ合えば、夏の愛媛大会でノーシードから13年ぶり2度目の甲子園出場も視野に入ってくる。

 八幡浜は「冬の間に強化してきた」(門田 生部長)打撃力が光った。特に3番の石田 翔大(3年・左翼手・168センチ72キロ・右投左打・八幡浜市立愛宕中出身)は5打数5安打6打点の離れ業。逆転した8回裏には途中出場の9番・井上 京士(2年・右翼手・183センチ82キロ・右投右打・伊方町立伊方中出身)のフェンス直撃二塁打が口火となるなど、選手層の厚さも目に付いた。

 終わってみれば80キロ台のスローボールと110キロ台のストレート・100キロ台のチェンジアップを巧みに使い分けた大田 龍輝(3年・162センチ66キロ・右投左打・大洲市立長浜中出身)を先発に、最速137キロを出した4番・一塁手兼任の山脇 康成(3年・173センチ76キロ・右投右打・八幡浜市立愛宕中出身)らを中継ぎとし、エースナンバーを背負う菊池 光陽(3年・170センチ72キロ・右投右打・伊方町立伊方中出身)を抑えに持ってくる継投策も功を奏し、八幡浜が実に13年ぶりの決勝進出を果たす形となったが、今後の努力で「驚き」を「確信」に変えていけば、両校は混戦が予想される愛媛大会の主役となれる可能性を秘めている。

(レポート=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.12

【春季新潟県大会】プロ注目右腕・茨木佑太が完封!元プロの芝草監督は素材、メンタル面も絶賛!

2024.05.12

【春季京都大会】センバツベンチ外の西村がサヨナラ打!新戦力の台頭目立つ京都外大西が4強進出

2024.05.12

プロ注目の200cm右腕・菊地ハルン(千葉学芸)がセンバツ出場校との交流戦でまさかの7失点…夏までの課題は?

2024.05.12

【和歌山】智辯和歌山が和歌山東を破って2年ぶり優勝、中西が1失点完投<春季大会>

2024.05.12

【新潟】帝京長岡が日本文理を破り、春連覇を達成<春季県大会>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>