根尾昂、藤原恭大は31年ぶりの高卒1年目野手による新人王となるか
12月に入り、今年のドラフトで指名された選手たちの入団発表会が続々と行われている。その様子は各球団の公式SNSなどで配信されており、多くのファンが目にしたことだろう。新入団選手たちの目標は開幕一軍、レギュラー、そして新人王と様々だ。ひとりでも多くの選手が結果を残し、プロ野球界を引っ張っていってほしい。
新人王の期待がかかる根尾 昂(大阪桐蔭高→中日1位)
なかでも注目を集めているのが根尾昂(大阪桐蔭高→中日1位)、藤原恭大(大阪桐蔭高→ロッテ1位)のふたりである。高卒1年目から一軍に定着、レギュラー奪取は至難の業だが、4度の甲子園で3度の優勝、という離れ業を成し遂げているだけに期待してしまうファンは多いのではないだろうか。仮にレギュラーに定着すれば、新人王も見えてくる。
さて、高卒野手1年目に新人王を獲得した選手にはどのような選手がいたのだろうか。
「平成」の時代に高卒1年目野手の新人王は不在
千葉ロッテマリーンズのユニフォームに身を包んだ藤原恭大(大阪桐蔭高→ロッテ1位)
高卒野手1年目に新人王を獲得した選手は過去6人いる。直近では1988年の立浪和義(中日)だ。つまり、「平成」となってからは誰ひとりとして、高卒1年目野手は新人王に手が届かなかったのである。
その他の名前を見るとビッグネームがずらりと並ぶ。「怪童」こと中西太(西鉄/1952年)に豊田泰光(西鉄/1953年)、元祖安打製造機とも呼ばれる榎本喜八(毎日/1955年)、NPB最多安打記録保持者の張本勲(東映/1959年)とレジェンドばかり。そして、高卒1年目から3割、30本塁打を達成した清原和博(西武/1986年)である。
根尾や藤原も偉大な先人たちと同じように高卒1年目から結果を残し、新人王を獲得できるだろうか。史上最強とも言われている大阪桐蔭高の中心選手が、プロの世界でも活躍することに期待したい。
【高卒1年目野手の新人王】
1952年:中西太(西鉄)
111試合/打率.281/12本塁打/65打点
1953年:豊田泰光(西鉄)
115試合/打率.281/27本塁打/59打点
1955年:榎本喜八(毎日)
139試合/打率.298/16本塁打/67打点
1959年:張本勲(東映)
125試合/打率.275/13本塁打/57打点
1986年:清原和博(西武)
126試合/打率.304/31本塁打/78打点
1988年:立浪和義(中日)
110試合/打率.223/4本塁打/18打点
※2018年シーズン終了時点
(記事=勝田聡)