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花咲徳栄・野村佑希の夏が幕を閉じる。史上3人目の2年連続甲子園2本以上を達成!

2018.08.16

 第100回全国高校野球選手権大会は、甲子園球場を舞台に史上最多の56校が深紅の大優勝旗を目指し熱戦を繰り広げている。すでに1回戦の日程はすべて終了しており、夏連覇を目指す花咲徳栄(北埼玉)は順当に勝ち上がった。

エースで4番の野村が1発

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花咲徳栄の軸・野村 佑希

 ドラフト候補として注目を浴びている野村佑希花咲徳栄)は「4番・投手」として鳴門戦(徳島)にフル出場。序盤に4失点を喫するなど、投手としては9回5失点といまひとつだったが、打者としては1発を放ち存在感を見せた。

 野村は昨夏の甲子園でも2年生ながら「4番・一塁」として全試合にスタメン出場している。その6試合で打率.520(25打数13安打)、2本塁打、6打点と優勝に大きく貢献。今大会はそれ以上の成績を残し2004年・2005年の駒大苫小牧(南北海道)以来となる夏連覇を目指した夏であった。

 しかし過去99回の歴史において、わずか5度しか達成されていないことからも、簡単なことではないのがよくわかる。

森友哉、田中将大でも届かなかった偉業

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大阪桐蔭時代の森 友哉

 この野村のように2年時に主力として活躍した選手が、翌年の甲子園で再び脚光を浴びることは少なくない。

 近年では森友哉大阪桐蔭→西武)もそのひとりだろう。森は藤浪晋太郎(現・阪神)を擁し、2012年に大阪桐蔭が春夏連覇を達成した際、1学年下ながら正捕手として投手陣をリードしていた。

 この大会では5試合で打率.400(20打数8安打)、2本塁打、2打点の活躍でU-18日本代表にも選ばれている。藤浪ら主力が抜けた翌年も、森は大阪大会を勝ち抜き聖地に戻り、打率.500(12打数6安打)、2本塁打、4打点とここでも大活躍。チームは3回戦で敗退したものの、「強打の捕手」として大きく取り上げられる存在だった。

 現時点で最後の夏連覇達成校となる駒大苫小牧のエースだった田中将大(現・ヤンキース)もそうだ。2年時は決勝戦で2年生史上初となる150キロを投じ胴上げ投手になると、翌年はエースとして聖地に戻ってきた。

 夏3連覇を目指し勝ち進んだチームは、決勝で早稲田実業(西東京)の斎藤佑樹(現・日本ハム)と死闘を演じ延長18回再試合となる。再試合では最後の打者となり惜しくも敗れたものの、気迫溢れる投球を見せてくれたことは記憶に新しい。その後の活躍は言うまでもないだろう。

 そして野村は森に並ぶ記録を成し遂げた。2回戦の横浜戦で左腕・及川雅貴から本塁打。2年続けて夏の甲子園2本塁打以上を打っている打者は清原和博森友哉の2人しかない。いずれもプロで活躍しているスラッガーに並んだ野村が目指すはもちろんプロの舞台でもスラッガーになることである。

(文:勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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