湘南ボーイズが後半に集中打！海老名リトルシニアを破り、2年連続のベイスターズカップ優勝！

力投した板垣翔大投手（湘南ボーイズ）

優勝経験のあるチーム同士の決勝戦！

　ベイスターズカップ決勝戦。2015年王者の海老名リトルシニアと2016年王者の湘南ボーイズの対決となった。海老名リトルシニア先発はこの大会では野手としても活躍していた冨田 学。湘南ボーイズは32番の中西 真三郎にマウンドを託した。

海老名リトルシニア先発の冨田は125キロほどの直球で湘南ナインを抑えていく。非常に落ち着いた立ち上がりを見せた。

　対する初先発の中西は初回に先制点を与えてしまう。1番の前田 泰聖が左前打で出塁すると2番川嶌 楓也が犠打で送り、一死二塁に。松平 康稔が左前打でチャンスを広げ、一死一、三塁。この大会で活躍している4番加藤 響に打席が回る。思い切りのよいスイングから放たれた打球はレフトの頭を超える適時二塁打になり、先制に成功する。馬込 悠の二ゴロの間にさらに1点を追加し2対0。続く回は両者ともに得点圏までランナーを進めるが、点は入らない。

　3回裏。この回からピッチャーが板垣 翔大にスイッチ。湘南ボーイズは松平 康稔の振り逃げ、加藤と馬込に安打が飛び出し、無死満塁の大ピンチを迎えるが、ここから湘南ボーイズの強さが発揮される。石井 智大を捕邪飛に打ち取ると、続く冨田の打球はショート仙庭 涼一郎の横へ。難しい打球を捕球すると迷わずホームに送球し、得点を阻止。次の打者も一ゴロに打ち取りこのピンチを乗り越える。湘南の粘り強さを見た瞬間だった。

「ピンチの後にチャンスあり。」まさにこの言葉通りの展開となる。四球、盗塁成功などで一死二塁のチャンス。6番鎌田 隆之介のセンターを超える適時三塁打で1点を返す。これに小泉 和也が三塁打で続き、同点に追いつく。

　試合を決定づけたのは6回表。中山 大輔が二塁打でチャンスを作り、鎌田が逆転の三塁打を打ち、ついに湘南が逆転に成功する。小泉にも適時打が生まれ、4対2になり、少し冨田の緊張の糸が切れてしまったように見えた。代打前田 稀理がフェンスにワンバウンドで直撃する二塁打、西谷 球哉の適時打で6対2。

　最終回に粘りを見せる海老名リトルシニアは2点を奪うが、反撃もここまで。6対4で湘南ボーイズがベイスターズカップ2連覇を成し遂げた。

　湘南ボーイズ田代 栄次監督は決勝前に「いつも通り、積極的に」と子供たちに声をかけた。「これで満足することなく、反省して次の大会に向けて頑張っていきたい」ともう前を見据えている様子だった。小泉主将は「新チームからタイトルを取れていなかったので、自分たちの代で取れたことをうれしく思います。」と喜びを口にした。

湘南ボーイズの粘り強さ、あきらめない気持ちがこの勝利を引き寄せたといっても過言ではないだろう。まだまだ大会がある中学硬式野球。ベイスターズカップで経験したことが、これからの大会、野球人生に活きていくことだろう。