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第4回彩球野球学校が開催!今年は加藤優選手(埼玉アストライア)、縦振りで有名な榊原先生が講師として登場!

2017.02.12


ワンバウンド打ちを実践する縦振りの榊原貴之先生

第4回彩球野球学校が開催!今年は加藤優選手(埼玉アストライア)、縦振りで有名な榊原先生が講師として登場!

 2月11日、「第4回彩球野球学校」が川口市立在家中学校で開催され、選手、指導者が「野球を学ぶ1日」を過ごした。この野球学校は、指導者と選手が共に学ぶ場を提供する事を目的とし、埼玉県川口市内の中学野球指導者が中心になって企画、開催されたもので、今年で4回目を迎えた。回数を重ねるごとに参加者が増え続けるこの野球教室は、今回指導者と選手合わせて約500名の参加者が集う盛況ぶり。

 今回は「コントロール」をテーマに掲げて行われ、講師には今回3回目の教鞭をとった「縦振り先生」こと榊原 貴之さんや、昨年は午後の部の全体講演を務めた越谷コンディショニングセミナーの西山 陽一郎さんら計6組が集まった。

女子中学生と笑顔で話す加藤優選手(埼玉アストライア)

 生徒である選手と指導者は、午前の部の1時間目と2時間目では「選択授業」として6つの授業から2つを選択して受講する。今回4回目にして初めて自ら講師を務めた、彩球野球学校の「校長」である酒井 顕正さんによる「1塁へのストライク送球を投げるコツ」の講義では、スナップスローへの新しいアプローチや、慣性の法則を取り入れた送球フォームの指導とその実践が行われ、参加した選手たちは指導後に鋭い送球を見せていた。

 また別の教室では、地元埼玉県の女子プロ野球チームの「埼玉アストライア」の中島梨紗監督、加藤優選手、萱野未久選手、只野榛奈選手が講師として参加。今回はバドミントンのラケットを利用して投球フォームの基礎を覚え、フォームを安定させるドリルを選手たちへ伝授した。今回、女子選手も多く参加しており、授業が終わると、女子選手は埼玉アストライアの選手たちと記念撮影を行う光景が見られた。

 過去にプロ野球へ進んだ選手を指導し、年間500名のスポーツ選手を指導するスポーツメンタルコーチの鈴木 颯人さんの授業のテーマは「緊張をコントロールする~自信を高める秘密~」。各講義の中では唯一、メンタル面からのアプローチによる講義となった。スポーツメーカー・ウイルソンの「バットコントロールを高める道具選び講習」などが行われた。

 各会場では参加者たちが唸るような情報が盛りだくさんの講義が行われ、イベント中、参加者たちはメモを片手に熱心に話を聞き、講師の方たちと汗を流すなど真剣な様子で取り組んでいた。

 昼休みには、瞬発力と持久力を短時間で同時に鍛えられるエルゴメーターで各中学校の代表者が競って行われるエルゴメーターコンテストや、スイングスピードコンテストが行われた。進行を務めた各先生方のマイクパフォーマンスにより、会場はかなりの盛り上がりを見せた。

 午後の部では、国際武道大学准教授であり、同大学硬式野球部コーチも務める笠原 政志さんによる「動作の再現性」という講義が全体で行われた。「再現性」とは良いフォームを継続的に再現できる能力のことであり、笠原さんが実際に計測した「スイングスピードのバラつきと打率」など、データに基づいた研究結果を発表すると、選手、指導者たちも真剣に耳を傾け、メモを取っていった。講義後半では再現性を高める実践の場も。紙鉄砲を用いた投球フォームの指導で、参加した選手はパチンと紙鉄砲の大きな音を響かせていた。

 講義最後の質問の時間は質疑応答の時間となり、笠原准教授に参加者たちの質問が大量に寄せられ、笠原准教授は参加者の1つ1つの質問に丁寧に答えていった。こうして今年の彩球野球学校も無事、盛況のうちに幕を閉じた。第5回彩球野球学校は来年2018年も例年通り2月11日に開催されることが決定した。これで折り返しを迎えた彩球野球学校。次はどんなテーマで開催されるのか、すでに注目が集まっている。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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