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トレーニングの期分けを学ぼう!

2016.11.29

トレーニングの期分けを学ぼう!

トレーニングの期分けを学ぼう! | 高校野球ドットコム

年間計画から逆算してトレーニング計画を立てるようにしよう

 オフシーズンになると本格的にウエイトトレーニングを取り入れるチームも多くなってきていると思います。しかし毎回同じトレーニングプログラムを行っているだけではトレーニング効率は上がりません。時期にあわせてトレーニング種目を変えたり、行っている内容を変えることを専門用語で「ピリオダイゼーション(期分け)」と言います。チームの年間スケジュールを考慮し、一番大切な時期に最大のパフォーマンスが発揮できるように身体のコンディションをベストに持っていくことが大切です。

 高校野球では甲子園に出場するための予選が行われる夏の時期、そして秋の時期、さらには春の大会に向けて、コンディションを調整できるようにしていきます。

【秋~冬にかけて】
この時期は身体づくりをメインとしてトレーニングプログラムを考えます。筋線維を太く、強くするためのトレーニングとしてはある程度反復できる回数を数セット繰り返すことが大切です(たとえば10回できる重さを3~4セット)。軽すぎる負荷では身体が大きくなりませんし、土台が出来上がっていない状態で重すぎる負荷を扱うと扱う重量も小さいままであるばかりか、ケガのリスクも高まるため注意が必要です。また土台作りということであればスクワットやパワークリーン、デッドリフトなど下半身強化の種目を多めに取り入れましょう。

【冬~春にかけて】
ある程度のウエイトが反復できるようになったところで、少しずつ扱う重量を重くしていきます(たとえば6回できる重さを3セット程度)。必ず補助者をつけて、ウエイトが上がらなくなったときにサポートできるようにしておきます。この頃から少しずつ野球の専門的な動作に近い種目などを取り入れるようにすると良いでしょう。たとえば捕球動作に似たフロント・サイドランジや投球動作に似たプルオーバー、スイング動作に似たメディシンボールを使ったサイドスローなどを取り入れます。

【試合期】
試合期はトレーニングにかける時間も短めに行います。身体がある程度大きくなっていることが見込めますので、扱う重量をさらに重くし(たとえば3回できる重さを3セット程度)、そこにスピードを加えるように意識していきます。特にパワークリーンやスナッチなどの瞬発系の動作は試合期でも継続して行いたい種目の一つです。

 これらは一例ですが、トレーニングプログラムの考え方は理解していただけるのではないかと思います。同じものを毎回行うのではなく、時期にあわせて変化をもたせていくことが大切ですので、数ヶ月に一度程度は見直しをはかってトレーニングを続けるようにしてみてくださいね。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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