選抜の行進曲が決定!近年の行進曲の系統とは!?
2014年秋大会で行進中の鹿児島実業高等学校
選抜の行進曲が決定!近年の行進曲の系統とは!?
第88回選抜高校野球大会が3月20日から12日間開催される。大会に出場する32校に先駆け、運営委員会により発表されたのが行進曲。第88回の行進曲は、西野カナさんが歌う、「もしも運命の人がいるのなら」に決まった。今ままで、どのような系統の曲が選ばれているのだろうか。1924年の第1回大会から行進曲が発表されているが、振り返るとその当時の流行曲が選ばれているパターンが多いが、近年の行進曲を振り返っていくと、あるパターンに気付く。
人気ドラマの主題歌
2002年「明日があるさ」 ドラマ 明日があるさ
2006年「青春アミーゴ」 ドラマ 野ブタ。をプロデュース
2007年「宙船」ドラマ マイ☆ボス マイ☆ヒーロー
2008年「蕾」 ドラマ 東京タワー
2009年「キセキ」 ドラマ ルーキーズ
2010年「My Best Of My Life」 ドラマ BOSS
上記の曲名を聞いて、懐かしいと感じる人が多いのではないだろうか。これらに共通する点は、人気ドラマの主題歌であることだ。また、ルーキーズの主題歌でもある「キセキ」は坂本勇人選手(巨人)【2013年インタビュー】の登場曲でもあることから、今でも根強い人気を誇っている。今後、人気ドラマの主題歌が大ヒットすれば、選ばれる可能性もゼロではない。
2015年秋大会で行進中の敦賀気比高等学校
アイドル系
2012年「Everyday,カチューシャ」
2014年「恋するフォーチュンクッキー」
この2曲に共通することは、もうおわかりの人が多いのではないだろうか。会いに行けるアイドルとして大人気を誇り、球児からも人気があるAKB48が歌っていることだ。また、AKBの曲は、リズムに乗りやすい曲でもある。特に「恋するフォーチュンクッキー」は独特の振り付け、テンポの良い曲調が人気で、この曲を下にいろいろな方が踊った動画がアップロードされるのを見たことがある方も多いはず。親しみやすく、思わず動きたくなるようなテンポの良い曲だけに行進曲向けといえるだろう。また1989年の行進曲「パラダイス銀河」は当時のアイドルだった「光GENJI」の曲で、今では野球応援でおなじみの曲になっているぐらいだ。
アニメ・映画系
1991年 おどるポンポコリン アニメ「ちびまる子ちゃん」
2015年 Let It Go~ありのままで~ 映画「アナと雪の女王」
おどるポンポコリンは、今でも大人気のテレビアニメ「ちびまる子ちゃん」のオープニングである。そして、ディズニー映画「アナと雪の女王」の劇中歌である「Let It Go~ありのままで~」。どちらも、子供たちから大人気で、思わず口ずさんでしまうような曲が選ばれているのもポイントだ。
こうしてみるとポップな曲が多く選ばれていると感じるが、2001年「TSUNAMI」、2003年「大きな古時計」などスローテンポの曲も選ばれている。
以上のようにドラマの主題歌であったり、人気グループの歌であったり、ポップな曲から、スローテンポの曲も過去には選ばれており、様々な曲が春の選抜に出場する高校球児の背中を押している。また、行進曲を通じ野球に関心を持ってもらうことが狙われているのではないだろうか。
様々な系統の曲が選ばれているが、選ばれた曲の根本にあるのは“親しみやすい”ことではないか。今後もどのような曲が選ばれ、これが開会式でどのようなアレンジがされていくのか、高校野球の楽しみの一つでもある。