エルゴメーターの正しい使い方セミナー実施中!目安タイム&メニューをレポートにて紹介
三重県でセミナー開催!
【エルゴメーターの活用法】三重県でセミナー開催!
四国の強豪校が導入したことをきっかけに全国に広がったエルゴメーター、元々はボート競技の運動量測定装置として開発されたものだが、全身を使った運動はあらゆる競技に効果的でアメリカンフットボールやラグビーのトレーニングとしても活用されている。
当然投げて打って走って飛んでと様々な動きが求められる野球も例外ではなく、ある強豪校の監督が「10kmランニングするならこれを10分全力で漕ぐ方がいい」と口にしたほど。
今や甲子園出場校の3分の2は、練習に取り入れていると言われている。
そんなエルゴメーターの正しい使い方について1月10日、日本での総販売代理店を務める株式会社スターラインジャパンの内藤哲二さんによるセミナーが三重県のトレーニング施設・クロスフィット伊勢で行われた。
エルゴメーターは筋力アップ、持久力アップ、コンディショニング作りに効果的で、特定の筋肉に負荷が集中することも無いため、バーベルなどを使ったトレーニングと比べてケガのリスクは低い。野球のトレーニングにおいて優れている点は、下半身から動き出し背筋を使って上半身に力を伝える、という全身運動が共通していること。
また、投球も打撃も全身運動には違いないが、右投げか左投げかによって使う筋肉に差がある。エルゴメーターを練習に組み込むことによって筋肉のバランスを整える狙いもある。ゆっくり軽く漕げば、たまった乳酸を全身にバラけさせることができ、プールでクールダウンを行うのと同じような効果が期待出来る。
セミナー講師の内藤氏
セミナーの中で講師の内藤さんが繰り返し強調したのは「1、2、3で漕ぐこと」と「大きく漕ぐこと」の2点。1で蹴り出し、2で背筋の力で引っ張り、3で腕の力で引く。そして小さく早く漕ぐよりもしっかり大きく漕いだ方がタイムは出る。初心者によくありがちだが、1と2(蹴ると引く)を同時にしてしまうのは下半身の力が上半身に伝わり切る前にリリースやインパクトの瞬間を迎えてしまうようなもの。
内藤さんによれば「どの監督に聞いてもエルゴメーターで1、2、3が出来ている子は野球でも同じ傾向がある」とのことでこの動作は野球にも通じている。「大リーグで活躍する田中将大投手やダルビッシュ有投手は1、2、3の基本的な動きがよく出来ている」という。
その他の注意点としては、ペダルのベルトは母指球の上で留め、かかとは浮かせること。そうしないと漕ぎ終わった時、しっかり前まで戻れないからだ。また、上半身はリラックスして力を抜き、ハンドルは「握る」のではなく「指を引っ掛ける」イメージ。
目線は下を向かず前方のモニターに向け、顔とハンドルは平行移動させるのが理想的な動きだ。初心者の多くはお尻がイスから落ちてしまうがこれは、上半身に力が入り過ぎて力が平行移動ではなく上に逃げてしまうため。
正しい動作で行えていればペダルのベルトを巻かなくても足もお尻も落ちることはない。
500mのタイムは甲子園出場クラスのチームのレギュラーならほぼ全員が1分30秒前後で漕ぐ。ベンチプレスで100kgを持ち上げても野球のパワーとは必ずしも一致しないが、エルゴメーターはタイムが上がれば上がるほど確実に体力が向上している。
目安タイムと、トレーニングメニューの紹介
タイムトライアルでの実際の表示画面
セミナーに参加したのは地元のチームの選手たちは、学校で2台のマシンを保有し、投手陣が週1、2回トレーニングで使用する。もちろんそれ以外の日や野手でも各自自由に使うことが出来る。セミナー後に300mと500mのタイムトライアルを行い、チームの主力左腕の投手が優勝。
エルゴメーターのトレーニングは、「キツイです」と漏らしていた選手たちだが、セミナー後は、「漕ぎ方の意識を変えるともっと効率良く出来るんじゃないかな」と話していた。 充実の冬は実りの春と最高の夏を迎えるため。ポジション別やその日の目的に合わせて幅広いメニューが組めるエルゴメーター、トレーニングの1つとしてスタンダードになりつつある。
週4トレーニングメニュー例
月曜・・・60秒on、60秒off×8~12(onは全力、offはゆっくり漕ぎ続ける)
火曜・・・1000m×2~3本 インターバル3分
水曜・・・オフ
木曜・・・200m×10 インターバル1分30秒
金曜・・・20分×1本(一定のペースで漕ぐ)
土曜・・・オフ
日曜・・・オフ
週6トレーニングメニュー例
月曜・・・60秒on、60秒off×8〜12(onは全力、offはゆっくり漕ぎ続ける)
火曜・・・1000m×2~3本 インターバル3分
水曜・・・20分×1(一定のペースで漕ぐ)
木曜・・・500m×4~6 インターバル2分
金曜・・・200mon、200moff×10(onは全力、offはゆっくり漕ぎ続ける)
土曜・・・4000m×1(ゆっくりと漕ぐ)
日曜・・・オフ
【エルゴメーターの正しい使い方セミナー】を希望するチームは、株式会社スターラインジャパン までお気軽に、お問い合わせください。