試合レポート

専大松戸vs木更津総合

2014.07.24

専大松戸が投打で圧倒!昨年の雪辱を晴らし、3年連続ベスト4!

 専大松戸vs木更津総合
夏では2年連続の顔合わせである。

 2013年夏 木更津総合 3×-2 専大松戸 (延長13回)
昨年は木更津総合が延長13回を制した。専大松戸にとっては2年連続で同じ相手に負けたくない思いだろう。昨年の先輩たちの悔しさを知る今の選手たちが攻守で圧倒した。

 専大松戸の先発は5回戦の市立船橋戦で好投した金子 直登(3年)が先発。その金子は、1回表、木更津総合の4番寒河江 海人(3年)に適時打を打たれ1点を失う。

 しかし直後の1回裏、専大松戸は一死二、三塁のチャンスを作り、4番渡邊 大樹(3年)の中前適時打で逆転に成功。さらに原嵩が右中間を破る三塁打を放ち、3対1へ。6番岡本良樹(2年)が中前適時打を放ち、4対1と初回に試合をひっくり返した。打線の勢いはとどまることはなく、続く2回裏、一死二、三塁から3番高田 拓実(2年)の犠飛で、1点を追加すると、4番渡邊の右中間を破る三塁打で、6対1。さらにサードランナー渡邊もバッテリーミスで生還し、7対1とする。

 序盤の失点を何とか取り戻したい木更津総合。3回表、平澤 諒(3年)の適時打で1点を返し、7対2と1点を返す。

 しかし試合も中盤に入りゲームは膠着する。専大松戸・金子は7回表に4番寒河江に適時打を打たれて3点目を失うも、粘り強く抑えていく。この試合、金子が打たれたヒットは実に12安打。ランナーを出しながらも粘り強く投げた。

 

 粘投する金子を援護しようと7回裏、岡本が左越え本塁打を放ち、8対3とする。岡本の本塁打は今大会2本塁打目。岡本はオリックス・岡本哲司二軍監督の三男。基本的にセンター返しで、内野の間を抜く鋭い打球を放つ右打者だが、今大会は打球に角度が付いて、甘い球をスタンドインさせるパワーも身に付いた。そして動きが良く、強肩が光る三塁守備も注目である。2年生は4番渡辺、エース原が注目されているが、岡本も2人に負けない好選手といえるだろう。

 そして8回裏、木更津総合は流れを変えようとエース・千葉 貴央(3年)をマウンドへ。連日の登板である。千葉は常時130キロ~135キロ、120キロ前後のスライダーと、木更津総合の投手陣の中では最も速い。だが、専大松戸はその千葉を捉える。1番稲葉 魁(3年)が四球で出塁すると、2番阿部 拓磨(3年)の中前安打、3番高田は犠打を仕掛け、失策を誘い無死満塁のチャンス。4番渡邊は三振に倒れたが、5番原 嵩(3年)が高めに入る直球を見逃さず、左中間を破る二塁打を放ち、サヨナラを決めた。

 原は投手として140キロ台を計測する右腕だが、打者としても広角に長打が打てる技術があり、また打球の角度の高さ、打球の速さは素晴らしく、投打で注目してもらいたい逸材だ。

 専大松戸は攻守で調子を上げており、エース原の温存に成功し、万全の状態で、準決勝に臨む。相手は柏日体柏日体は2年前の準決勝で対決して涙を呑んだ。両チームとも当時と比べるとハイレベルな選手が揃い、見応えのある対決になりそうだ。

(文=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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