大島vs喜界
英碧仁(喜界)
「悔しい負け」はもういらない!・喜界
「悔しい負けはもういらない」(床次隆志監督)。
鹿児島大島との奄美対決に1点差で「惜敗」した喜界ナインの共通の想いだ。
悪い試合ではなかった。守備は無失策。4―4の同点で迎えた6回には、一死一塁で長打を浴び、勝ち越し点を奪われたかと思われたが、一走が二塁ベースを踏んでいなかったとアピールアウトを取った。遊撃手・栄元太(2年)の頭脳的なファインプレーだった。先発の英碧仁(3年)は毎回のように走者を背負いながらも、盛んにけん制を繰り返して間をとり、粘り強い投球で失点を防いでいた。3、4回は下位打線の奮起で先にリードを奪った。
「勝ちゲーム」の流れが喜界にあっただけに、「うっちゃれなかった」(床次監督)悔しさを真剣に直視しなければならない。成長の跡はみせた英だが、被安打13、四死球6は大きな反省材料だ。「低めを意識しすぎて四球を出した。ストライクを取ろうと置きにいったボールを打たれた」(英)。
「今に満足するな!」
床次監督がナインの前で檄を飛ばす。今の喜界に必要なのは「惜しい試合」をすることではなく、「勝利」にこだわってとことんやるべきことを追求することだ。
「何回も同じ反省を繰り返している。もう夏しか残っていない。開き直ってやるしかない」
英は覚悟を決めた。
(文=政 純一郎)