【他競技から学ぶ】こんなにある!高校野球とカーリングの共通点
ピョンチャン(平昌)オリンピック。今大会もカーリングにハマっている方が多いのではないでしょうか。1エンドから10エンドまであり、9イニングでやる野球と考え方で似ている部分もありますよね。また、先攻の時は最少失点に抑えて、後攻で大量得点を取りたいといった考え方も野球と通じる部分があります。5エンド終了後のハーフタイムにくだものなどを食べる通称【おやつタイム】。これも野球でも5回終了時にバナナなどを口にしていることチームも多く、共感できるという方も多いのではと思います。高校球児の皆さんもカーリングにハマっていますか?
実は高校野球とカーリングを両立していたのが、今回のオリンピックでも解説している長野オリンピック代表の敦賀信人さんなんですね。北海道・常呂高校では3年夏に1番ショートだったそうです。1977年生まれで、阪神の福留孝介選手(PL学園出身)と同世代になります。
さて、中継を見ていてお気づきの方もいるかとは思いますが、カーリングがゴルフと同様に審判員が存在しないセルフジャッジ競技です。つまり最も重要視されるのが、スポーツマンシップ。相手チームの失策を喜んだり、そのような態度を示すことは慎む行為として忌避されるものです。スポーツマンシップは野球でも当然ですよね。
ここからはカーリングを見ながら、野球に例えて考えてみたいと思います。
もし審判員が野球でいなかったとしたらどうでしょう?ぜひこの意味を考えてほしいです。
例えば紅白戦や3月8日に解禁される練習試合で、試しに一度審判員をつけずにやってみてはいかがでしょうか。いかに審判員が大事な存在で、審判員に支えられているスポーツか分かるはずです。「審判員がいなければ野球はつまらなくなる」という気持ちになるのではないでしょうか。そうなれば、これまで以上に審判員も同じ試合に参加している野球の仲間であると思えるようになるでしょう。
次に、カーリングでは試合中はプレーしている選手だけで作戦を立てます。コーチやリザーブの選手の指示や意見を聞けるのは1試合1回のタイムアウトとハーフタイムだけです。これも野球で一度紅白戦や練習試合で実践してベンチ入りを9人だけにして戦ってみると、いかに指導者やベンチのチームメートに助けられているかがわかると思います。
さあ、いよいよ今日はカーリング男子決勝(15時25分~)と女子三位決定戦(20時05分~)です。日本は夜の三位決定戦でイギリスと対戦し、銅メダルを目指します。高校球児の皆さんもぜひ帰宅後にテレビ中継などで応援しましょう!
最後に、暖かくなる日が増えてきましたが、高校野球の指導者の皆さんへは、3月7日までは絶対に闇の練習試合を企画しないで下さいとお願いしたいです。例年、各方面で練習を見に行った人から、「別々の2チームが試合形式でやっていた。これは練習試合ではないのか。3月8日前なのに大丈夫なのか?」という声を聞きます。もちろん私が見たわけではないので、それ以上のことはわからないのですが、こういう声を聞くのは残念な気持ちです。怪しい動きはせずに、フェアに3月8日の解禁日を待ってください。アウトオブシーズンの規定を破ると処分の対象になります。現在のルールは絶対に守ってください。破ってはいけません!
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(文:松倉雄太)