釜石高等学校(岩手)
釜石高校野球部
PDCAサイクルを回して日々改善
■2016年21世紀枠で選抜出場
釜石高校は2016年に21世紀枠で選抜に出場し、初戦を突破している。記憶に残っている人も少なくないのではないだろうか。東北の長い冬を越えようとしている釜石高校野球部にこのオフシーズンの過ごし方を伺った。
■毎日校歌斉唱
現在部員は、1年生10名と2年生10名の20名で活動している。グラウンドは他の部活動と共用で、バッティング練習や試合形式の練習を行うときは調整が必要であり、限られた中でどう練習をするのか工夫を凝らしている。チームリーダーという役職を設け、今年から、リーダーを中心に選手自身でチームの目標や強化方針を考えたうえで、日々のメニューを作成し練習を行っている。特に、攻撃に特化したチーム作りを心掛けているという。「日本一」という目標のために、日々の練習を「試合」と位置付け、毎日部活動終了時には勝利の校歌を歌い練習を締めくくって意識を高めているそうだ。
■PDCAサイクル
新チームになってからテーマを「選択」と設定し、選手が主体となり練習計画やメニューを決めている。自ら計画した練習メニューをPDCAサイクルで回すことで、練習メニューの改善を図っているという。さらに、新チームになってからターニングポイントとなった試合があると主将の山内 颯太は教えてくれた。それは、秋季県大会2回戦vs一関学院戦だという。
「新チーム以降、ボトムアップ方式で練習メニューを計画してきた私たちにとって、この試合はこれまでのメニュー選択の良し悪しが試させる場面と位置付けていた(PDCAサイクルの「C」にあたる部分)。これまで、攻撃(打撃と走塁)に力を入れて取り組んできたが、チャンスで1本が出せず、決定力の差が敗戦へとつながった。この敗戦が秋季大会以降のメニュー計画に影響を与えており、より1球の大切さにこだわったメニューを実施している。」と、敗戦をよく分析し、オフシーズンにいいスタートダッシュがきれたと語った。
■地域の方へ恩返しを
冬場の練習は、降雪等の影響でグランドが使えなくなるため、秋季から冬季にかけて出来る限りボールを使ったメニューを選択し、トレーニングも、野球の動きの中で行うトレーニングを中心に選択してきたという。また、ボールを使ったメニューと並行し、ウェイトトレーニングや食トレにも力を入れ、体づくりにも力を入れている。秋の敗戦から自分たちでメニューを考え、ミーティングから様々な練習を選択しながら厳しい東北の冬を越えようとしている釜石高校の意気込みを、チームを代表して山内主将に伺った。
「私学を倒し、岩手県大会を制覇することで日頃支えていただいている地域の方々に恩返しをします!」と意気込んでいる。
■チームの中心選手
骨折しながらも試合に出場し、沿岸南地区予選では決勝タイムリーを放った副主将の金濱 両太郎、2アウト満塁での走者一掃逆転タイムリーを打った打撃リーダー・栗澤 宏輔、秋季県大会2回戦一関学院での力投が光った1年生リーダー・新沼 康生の3名を山内主将は挙げてくれた。
リーダーたちに聞く今後の目標
スクワットで下半身を鍛える選手たち(釜石)
ここからは、打撃リーダー・栗澤 宏輔選手と1年生リーダー・新沼 康生選手にお話を伺いました。
Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。
栗澤:終盤での失点とビックイニングを作れないことが課題として見つけられました。
新沼:投手力や後半の粘り強さ、勝負強さです。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
栗澤:スイングスピードアップ、長打力アップ、筋肉量(除脂肪体重)の増加です。
髙橋:新沼:体重増加と筋力アップ(除脂肪体重の増加)、精神力を強化させたいです。
Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
栗澤:パンチ力のあるバッティングを見てほしいです。
髙橋:新沼:ジャンピングスローと派手な守備・打撃です。
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
栗澤:自分たちで考えて野球ができる(ボトムアップ)ところです。
新沼:いつもいい雰囲気で活動できていてチームワークがいいところです
Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
栗澤:スイングスピード145キロを目指します!
新沼:ホームランを量産するパワーヒッターになります!
栗澤選手、新沼選手、ありがとうございました!
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監督が語る新チーム作りとメッセージ
フリーバッティングで打力を鍛える
ここからは佐々木 偉彦監督にお話を伺いました!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。
テーマは「選択」です。
個人、チームともに勝つために、上手く、強くなるために選択するということをテーマにしてきました。秋季大会では、気持ちの強さ、弱さの両面が見られ、特にも私学との戦いの中での弱さを感じました。この冬は、選択内容の質、幅を良くし、広げることがテーマです。
Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。
今も、そしてこの先も、1日を大切にしよう!
佐々木監督、そして釜石高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!