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【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26


明徳義塾 山畑 真南斗内野手(左)と高知 平 悠真投手(右)

4月27日(土)四国4県から全8校が集い、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで開幕する「令和6年度(第77回)春季四国地区高等学校野球大会」。ベスト8躍進の阿南光(徳島1位)や広陵(広島)に食い下がった高知(高知2位)といったセンバツ組の他にも各校に好選手が数多くいる注目の大会となりそうだ。
 そこで「高校野球ドットコム」では参加8校ぞれぞれの注目選手を1名紹介しつつ、各校の最新情報も採り入れた特集を組むことに。最終回の第4回では3年連続11度目の春季高知県大会制覇の勢いでチャレンジマッチでも高知を破った4年連続28度目の出場・ディフェンディングチャンピオンの明徳義塾と、センバツでは広陵に善戦も初戦敗退。4年連続31度目の春季四国大会で夏への再浮上を期す高知を紹介する。

高知・明徳義塾 パンチ力併せ持つ俊足堅守の侍ジャパン代表候補
山畑 真南斗3年・遊撃手・右投右打・167センチ63キロ・尼崎ボーイズ<兵庫>出身

 山畑 真南斗内野手(3年)は、旧チームで二塁手、現在は遊撃手を務める堅守・明徳義塾守備の要。右打者ながら一塁駆け抜け4秒3を軽々と切る俊足も魅力の1つである。
 春季高知県大会・チャレンジマッチでは14打数6安打7打点とつなぎの2番打者を超える得点力を誇示。準決勝・高知小津戦ではレフトボール際に2ランを放つなど「相手がなめてかかったら痛い目を見る」と馬淵 史郎監督も認めるパンチ力も示し、高知県大会後には侍ジャパンU‐18代表候補選手強化合宿にも召集を受けた。

 「侍ジャパンU‐18代表候補合宿の経験をチームに還元してほしい」という馬淵監督の言葉を実践する舞台となる四国大会では、チャレンジマッチ含む5試合すべてで安打を放ち、通算でも19打数10安打9打点1本塁打と右スラッガーの本領を発揮した4番・髙橋 龍成(3年)ら春の公式戦チーム打率.333と新基準金属バットに完全順応している打線にさらなる勢いを与える存在となるはずだ。

 その一方、失策はチャレンジマッチの1個のみ。初戦を除き全試合継投、計4投手が登板した投手陣も防御率0.81と堅守明徳は健在。四国大会初期登録に入った里山 楓馬捕手(1年・捕手糸島ボーイズ<福岡>出身)ら有望なルーキーに加え、彼らは3季連続甲子園を逃した屈辱からの逆襲を坊っちゃんスタジアムから始める。

高知・高知 夢への扉開くべく、勝負の地元凱旋登板
悠真(3年・投手・右投右打・183センチ79キロ・西条市立西条北中出身

 センバツ・広陵戦で劣勢の流れを食い止めた最速148キロ右腕。大会前「150キロを出したいが、まずはチームの勝利が第一」と語っていたように、真冬を思わせる気候の中で5回表から2番手マウンドに立つと、130キロ前半から140キロ前半にストレートの出力をコントロールしつつ、120キロ台前半から130キロのスライダーを軸に凡打の山を築くことに。最終回に1点を失ったのは残念だったが、試合を作る部分では合格点の投球である。

 続く明徳義塾とのチャレンジマッチではセンバツまでの定位置だった最速145キロ右腕・辻井 翔大(3年)からリリーフする立場から転じ、久々となる公式戦先発マウンドへ。7回を投げ113球を投げ5安打4奪三振3四死球、7回表の3失点で試合は涙を呑んだが、6回まではほぼ完ぺきな内容であった。

 そして、この役割交換は守備面以外でも相乗効果を生むことになるだろう。打撃にも秀でたものを持つ辻井が外野手スタートとなることと、明徳義塾戦でも適時打を放つなど打撃面の向上が著しい平を同時起用できることで、広陵戦で5安打1得点、明徳義塾とのチャレンジマッチでも4安打2得点に終わった打線にも新たな芯が入るはず。春季四国大会初戦で濵口 佳久監督がどのような打順を組むかも注目したい。

 「高卒でプロに行きたい」とかねてから公言している平にとって、この四国大会は自らの実力を誇示する格好の機会。故郷・愛媛県での凱旋マウンドは、敵をねじ伏せる圧倒的内容を示すと同時に夢の扉を開く舞台ともなる。

〈関連記事はこちら〉
◆【四国逸材紹介・香川編】
◆【四国逸材紹介・愛媛編】
◆【四国逸材紹介・徳島編】
◆【トーナメント表】明徳義塾が逆転で高知を破る〈春季大会・チャレンジマッチ結果〉

この記事の執筆者: 寺下 友徳

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