松平 快聖選手 (市原中央)
短評
試合レポートから抜粋 立ち上がり3点を失いながらも、2回以降はホームを踏ませなかった松平の粘り強く、かつ安定した投球が逆転勝利に結びついたのは間違いない。 ソフトバンク高橋 礼(専大松戸出身)を彷彿とさせるような滑らかで美しいフォームから、力強い真っすぐとチェンジアップ系の変化球で空振りを奪った。 かと思えば、キャッチャーから返球をもらって、この試合最速1.31秒(手動計測)でモーションに入り打たせて取るなど、投球術も兼ね備えている。パワーもテクニックもある。そんな松平がこれから先、どんな活躍を見せてくれるのか。今後が楽しみな投手だ。 その松平は「市立柏は打線が良いので、失点は覚悟していました」とある程度打たれることは想定済み。そのうえで、失点してからどれだけ粘って逆転に繋げるか。これだけを考え、9回を投げ抜いた。 身長191センチ、体重81キロと恵まれた体格を持っている。それを存分に活かして、上から投げて角度のあるボールで勝負することも十分できるはずだが、「今のフォームで輝くことが出来ているので」とアンダースローへ強いこだわりがある。 始まりは中学生からだ。市原シニアから投手を本格的にやり始めたが、当時は170センチ程度と今ほどの長身ではない。なおかつ身体の使い方が横回転で、変則投手が欲しいというチームの事情から、まずサイドスローから挑戦することにした。そこから徐々に腕を下げていき、中学2年生の冬場には現在のフォームに辿り着いた。 ソフトバンク・高橋や、西武・與座 海人(沖縄尚学出身)を参考にしながら固めたフォームで中学時代は117キロほどだったそうだが、市原中央に入学して体重が増えると129キロまで最速を更新した。 ただあくまで大事にするのはテンポだと松平は話す。 「変則投手はスピードや変化球で空振りを取るよりも、テンポよく投げて打たせて取ることが理想だと思っています。そこにスピードがついてくれば、その確率が高まるものだと思って投げています」 目指すは関東大会ベスト4、春の選抜出場を決めることだという松平。熾烈極める千葉で台風の目となることが出来るか。2回戦以降も楽しみにしたい。
更新日時:2021.09.26
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