山越 健司選手 (千葉明徳)
短評
今年の千葉県では横山陸人に続く、サイドハンドの好投手。憧れは今年引退を決めた右サイドの剛腕・林昌勇(イムチャンヨン)。 (レポートより抜粋) 投げては背番号10の山越が好投。右打者に強いボールを投げたい、横の角度で勝負したい思いからプレートの三塁側に立ち、インステップ気味から踏み出して投げる右のサイドハンド。常時130キロ~136キロのストレート、120キロ前後のスライダー、遅めのスライダー、120キロ中盤のツーシーム、110キロ前後の遅めのストレートと球種は多彩。右打者の外角に決まるスライダーや左打者の外角に落とすツーシームは手元で落ちて、打ちにくさを感じる。ストレートの球威、変化球の精度、制球力を含めて、啓新の浦松巧と比較していても負けていない投手ではないだろうか。 それにしても山越の投球で驚かされたのは力強さ。2年生の時と比べると10キロ前後もスピードアップに成功。その背景には計画的なトレーニングがあった。 「ウエイトトレーニングで体を大きくしたのはもちろんですが、大きくしても体を思い通りに動かすために体幹トレーニングなどに取り組んできました」 よく見落とされる視点だが、体を大きくしてもすぐに球速アップにつながるわけではない。自分の体をどう表現するのか、どう伝えるのか。そこまで踏み込んで練習に取り組んできた山越のクレバーな一面が伺える。 投球プランを聞いてみると、相手打者の傾向を掴んだ上での投球プランだった。 「千葉経大附の打者は外のボールに対し、開き気味に打ちに行く傾向にありましたので、外角をどう攻めるかがカギとなりました。なので、力で押すのではなく、丁寧に抑えて、ここぞという場面で力で押していく投球を心がけました」 実際にピッチングを見ると、外側へ鋭角に曲がるスライダーや左打者にはツーシームを使いながら、抑えている。しかし5回裏、押し出しと代打・高橋恭一の適時打で2点を返されたが、後続をしっかりと抑える。
更新日時:2019.05.04
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