熊田 任洋選手 (東邦)
寸評
東邦は石川昂弥が注目されているが、独特のこだわりを持ち、常に芯で捉えるバットコントロールの高さ、スピーディで身のこなしの良さが光る遊撃守備と、ドラフト候補として注目してもよい遊撃手だろう。 (打撃) 構えを見ると、スクエアスタンス。神宮大会では右足を引いた構えをしている。熊田は足を上げる動作をすることなく、そのまま踏み込んでいる。熊田によるとこの時はタイミングの取り方で試行錯誤をしていたようで、したがってそのタイミングになったようだ。現在ではあのタイミングの取り方をしていないようだ。 バットを立てて重心を下げて構えている。その後、捕手側方向へバックスイングをしていきながらトップを作る。そこから左ひじを折りたたみ、内回りのスイング軌道でボールを捉える。熊田はボールの軌道に合わせるのがうまく、高確率で鋭い当たりを見せる。そこが高打率を残す一因でもあるだろう。 太ももの強さ、スイングの鋭さを見ると、さらに長打は期待できそう。現在は高校通算15本塁打。タイミングの取り方を覚え、甘めに入ったボールをスタンドインできる長打力を身に着けたい。 (守備) 強豪校の遊撃手らしいスピード感があり、守備範囲は広く、スローイングの強さもある。グラブ捌きを見ると、雨の中で慣れないグラウンドの中でも、滑る人工芝の力を使って飛び込んだり、緩いゴロに対してもとにかくアウトにしよとする泥臭さは見える。まだ持ち替えやスローイングの確実性で課題を抱えるが、高校生としては上級レベル。 走塁では見せ場がなかったが、前チームでは1番打者を打っているようにスピードが求められる打順を打っていたように、打順に応じて、走塁技術も披露してくれる選手だろう。
更新日時:2019.01.18
将来の可能性
神宮大会を振り返ると打撃は手探りな感じがしていて本来の力を発揮できなかったところはあるが、それでも高い潜在能力を感じさせてくれた。技術的に合致すれば、大舞台では爆発的な打撃を見せてくれそう。 守備ではスローイングの確実性、特にスナップスローの精度に課題があったので、捕球→送球までの流れをさらに滑らかにして、攻守で成長した姿を見せてくれることを期待したい。
更新日時:2019.01.18
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