アドゥワ 誠選手 (松山聖陵)

寸評

　192センチの長身から、ゆったりと足を引き上げてくる間が独特。手足の長さと、角度を活かした投球が売り。 （第一印象） 　ピンチでも冷静にマウンドを外すなど、思ったよりも落ち着いて投球出来ています。まだ体・技術が伴っていませんが、その辺が備わって来ると楽しみ。 （投球内容） 　セットポジションから投げ込まれる球は、常時130キロ前後～中盤ぐらいでしょうか。ボールに角度があるので、中々芯でキッチリ捉えることができません。また二階から降り注ぐようなカーブの曲りは一級品。現状は、殆どこの球のコンビネーション。たまに、フォークのような沈む球も投げてきます。まだストライクゾーンの枠の中に投げ込むのがやっとと言う感じで、細かい駆け引きやコントロールはできません。またクィック含めて、走者に充分な注意を払うほどの技術はありません。 ＜長所＞ 　大型ですが、荒っぽいタイプではありません。体ができてくれば、それなりにピッチングもできる投手に育つのではないのでしょうか。 ＜課題＞ 　グラブが体の近くに抱えきれなかったり、足の甲が完全に地面から浮いてしまっているので、球筋が安定しないのも頷けます。 　まだ筋力が弱いのか？　振り下ろした腕が体に絡むような力強さがありません。ボールも体重を乗せきる前にリリースを迎えてしまっており、打者の手元まで生きた球が行きません。

将来の可能性

　素材としてはかなり面白味はありますが、まだまだ課題が多いのも確か。投手育成に定評のある松山聖陵だけに、最終学年までにどのぐらいの投手に育っているのか楽しみな投手です。結果を求めず、大きく育つことを期待してやみません。