森田 駿哉選手 (富山商-法政大-Honda鈴鹿)

森田 駿哉

球歴:富山商-法政大-Honda鈴鹿

都道府県:富山

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:186 cm

体重:86 kg

ボールスピード:154 km/h

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2014年8月18日) 「甲子園のスターに躍り出た森田駿哉(富山商)の快投!」  甲子園は毎年、投打のスターが躍り出るが、今年の投手の主役は富山商森田 駿哉(3年)ではないだろうか。
日大鶴ヶ丘戦(試合レポート)に続き、関西戦でも好投を見せた。  関西は打率.556を誇る逢澤 崚介(3年)、打率.625の土井 慎二(3年)、打率.474の小郷 裕哉(3年)と上位を中心に好打者を揃える強力打線だ。そして左腕投手は、なんと4人も揃え、投打ともにハイレベルなチームである。  しかし富山商は、関西先発の逢澤からチャンスを作る。 1番椎名 晧平(3年)が四球で出塁した後、犠打で一死二塁の場面に3番坂本 潤一朗(3年)が左前安打。ここでレフトのファンブルもあり、椎名が生還。1点を先制する。  幸先よく先制したこともあってか、森田は初戦に比べると緊張がほぐれていた。いつも立ち上がりは制球が乱れることが多いのだが、今日はそれがなかった。 1回裏、逢澤を三ゴロに打ち取り、高橋 直政(2年)も三ゴロ、3番土井も一ゴロで切り抜け、上々の立ち上がりを見せた。  森田はさらに調子を上げていく。 この試合では常時140キロ前半(最速144キロ)を計測。何度も140キロ台を投げ込み、内外角へコントロール良く決めている。 高校生左腕ながら、常時140キロ台を計測できる左腕は田嶋 大樹佐野日大)、塹江 敦哉高松北)の2人だと思うが、両サイドへのコントロールの精度の高さは森田が一番だろう。  そして変化球はベース手前で滑るスライダー、カーブの2球種が中心。日大鶴ヶ丘戦に続きスライダーのキレが冴え、決め球として上手く使い、11奪三振のうち8つはこの球種だった。 関西打線は左打者が7人並ぶ打線だが、左打者から8つ。右打者から3つ奪うことが出来ていた。  左打者からすれば、攻略が困難な投手だろう。 7回裏、左打者の平野 晴也(2年)に対し、フルカウントから外角一杯にスライダーを決めて見逃し三振を奪ったが、いかにスライダーのコントロール、精度に自信を持っているかが伺える1シーンだった。  投球の完成度の高さに加え、さらに183センチの長身から投げ込むスケールの大きさ。まさに全国トップクラスの左腕と評されてもおかしくないだろう。  7回表に2点援護をもらい、9回裏、2試合連続の完封の期待がかかる。しかし、代打・奥村 怜央(3年)に右前適時打を打たれる。だが、完全に詰まらせた当たりで、深い守備をしていた右翼が慌てて捕りにいった打球であった。もし定位置のシフトを敷いていれば、アウトでもおかしくない飛球であった。  9回になっても140キロ台を計測。コントロールの精度は全く衰えることなく、最後まで安定した投球であった。  森田が封じた相手は強豪ばかり。西東京大会7本塁打の日大鶴ヶ丘打線と、上位に高打率の打者が並ぶ関西相手にこの快投である。  ますます投球に磨きがかかった森田。 投球のクオリティだけではなく、富山県勢の史上初の2年連続夏2勝に大きく貢献した話題性といい、この夏の主役に躍り出たといっても良いのではないだろうか。  次の試合でも快投を披露し、富山県勢初の2年連続ベスト8を狙う。
更新日時:2014.08.18

短評

観戦レポートより抜粋(2014年8月11日富山商・森田 駿哉(3年)はスピードで秋山 翔(日大鶴ヶ丘)を上回った。 この試合のストレートの最速は144キロ。これをコンスタントに投げず、±12キロほどの緩急をつけるところがただの本格派ではない。そして、勝負どころと見れば腕を振って140キロ台前半の速球を繰り出す。  スライダーは縦・斜めの2つあり、斜め変化のときは腕をやや横振りにするが、縦変化のときはストレートと同様に腕をブンと振って、右打者なら内角低めにえぐり込み、左打者なら外に逃げる軌道でベースをよぎらせる。 こう書くと無敵だが、手も足も出させなかったのはスライダーだけ。  投球フォームは素晴らしい。前肩の早い開きがなく、ボールの出所が見えづらいという得難い長所がある。 こういう投手はストレートで空振りを取れるはずだが、森田はそのストレートをよく打たれた。その原因の多くはステップ幅の狭さ。打者から見ると「1、2、3」のタイミングで待つことができた。もう半足広ければ1、2と3の間に「の」が生まれ、「1、2の3」の間合いで投げることができたが、ステップの狭さがそれを許さなかった。  また投げるリズムの単調さもストレート攻略を容易にさせた。 走者の有無に関わらずセットポジションの体勢を取り、いずれも胸の前でボールをセットし、2秒以内で「腕→足」の順で動き出す。この流れが単調で、スライダーのキレもいいとなれば打者は当然、ストレートに的を絞ってくる。 2、3、5、8回には得点圏に走者を進め、森田を追い詰める。あと1本出ればという局面だが、それを許さなかったのは“超高校級”と形容してもいいスライダーのキレである。  日大鶴ヶ丘は打者だけでなく、監督もこのスライダーに右往左往した。 3回のタイムはいずれも攻撃のときに使われ、それも塁上に走者を置いたカウント途中で伝令がベンチを飛び出した。「スライダーを捨てろ」とか「目線を上げろ(低めのスライダーは打つな)」という指示だったと思う。 それでも攻略できないところに森田のスライダーの凄さがあったと言っていい。
更新日時:2014.08.12

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