オコエ 瑠偉選手 (関東一)

オコエ 瑠偉

球歴:関東一

都道府県:東京

ポジション:中堅手, 外野手

投打:右 / 右

身長:183.0 cm

体重:85.0 kg

学年:卒業

寸評

関東第一高等学校 オコエ 瑠偉選手【前編】はこちらから!
関東第一高等学校 オコエ 瑠偉選手【後編】はこちらから!

ここで関東一のオコエ瑠偉選手を振り返っていく。 【回想】  彼の評判を聞いて、はじめて見たのが2014年の関東大会だった。その時の驚きは、それまでセンターを守っていた熊井 智啓がライトでノックを受けていた。だがすぐにオコエの守備を見て、実力で熊井をライトを追いやったのがすぐにわかった。イージーなフライでも打球の追いかける速度が違うことが分かり、そしてセンターへのバックホームもやや高かったとはいえ、抜群の強肩だった。センター任されるのもうなづけた。  関東大会で感じたことを佐久間コーチにぶつけたのはインタビューの前編で話をしている。 【取材日での練習中の様子】  それまでの過程や今年へ向けての意気込みはぜひインタビューを読んでいただきたいが、彼の打撃練習をみていたが、かなり詰まった打球が多く、不調だった。本人も「今日は全然ダメでした」と笑いながら声をかけてきてくれたが、彼の調子が悪いときは詰まり気味の打球が多いようだ。この日は木製バットで打っていたが、佐久間コーチ曰く、木製バットでもさく越えする打球も打つようで、木製バットに対応する練習もしっかりと行っていた。ただ木製バットを使ったまま、実戦で結果を残せるかはまだ未知数。これはどの高校生でも同じこと。  今のうちに木製バットを使った状態での打撃を見るとすれば、U-18入りするしかない。  そして練習の様子を見るとチームメイトに好かれているのは良く分かった。 【東京大会の打撃】  東京大会の打撃を見ると、当然だが、取材日の練習中よりも打撃のスイング軌道がスムーズになっていた。  スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いて背筋を伸ばして、歩幅を広く取って構えている。2年の時よりもすっと背中が立ち、見やすい形となっている。投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、左足をゆったりと高く上げていきながら、真っ直ぐ踏み出していく。トップの動きを見ていくと捕手側方向へ引いていきながら、しっかりとヘッドを45度に傾け、右ひじを畳、肩口から振りだすように振りだすので、スイング軌道は非常に滑らかで、弧を描いてボールを捉えていくので、角度ある打球を飛ばすことができている。  これぐらい右ひじを畳んでスムーズなスイング軌道で振れれば内角球も強いだろう。 【俊足】  関東一と練習試合を行ったある監督さんがオコエの足について、 「もう別格ですね。東京都の捕手で刺せる捕手はいないと思いますよ」と絶賛・実際に測ってみると驚異的なタイムをたたき出している。  塁間タイムは右打者なのに4.12秒。しかもしっかりと振り切ってこのタイム。左打者に換算すると3.8秒である。まさにチーターのようである。さらに盗塁タイムが3秒06と驚異的なタイム。プロでも打順次第では、二けた盗塁以上ができる素養を十分に秘めているのが改めて分かった。 【守備のエピソード】  また同じ監督にオコエの好守備にチャンスが阻まれたことがあったようだ。 「左中間フェンスに直撃したのですが、それを彼がクッションボールにしっかりと合わせて、そのあと、振り向きざまに二塁へ遠投したのですが、ダイレクトでアウト。本当に凄かったですね」 本当に魅せるプレーが選手なのだ。
更新日時:2015.07.01

将来の可能性

 評価として高卒で行くポテンシャルの高さを持った選手だろう。取り組む姿勢もだいぶ良くなり、高いレベルでやれば、スポンジのようにいろいろ良いものを吸収していくはず。  実際にプロも、走塁、守備で高く評価している球団が多いと聞く。もちろん打撃のポテンシャルも素晴らしく、だんだんスイング軌道も滑らかになってきたとはいえ、木製バットでは未知数なところがある。だが人並み外れた足と肩、守備力の高さを持っていて、天性のバネの強さとパワーの強さもあり、少なくともプロでも年間二桁本塁打を打つポテンシャルはこれまでプロ入りした外野手と比べれば備わっているといえるだろう。  この夏、走攻守すべてにおいてどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみである。
更新日時:2015.07.01

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