山本 卓弥選手 (神村学園)

山本 卓弥

球歴:神村学園

都道府県:鹿児島

ポジション:中堅手, 一塁手, 右翼手

投打:右 / 左

身長:184.0 cm

体重:83.0 kg

学年:卒業

寸評

 2014年度選抜大会開幕戦(2014年3月21日)となった岩国高校戦で、試合を決定づけるホームランをライトスタンドに運んだ 山本卓弥。まだ新2年生ということもあり、その将来が楽しみな大型野手だと言えよう。特に監督が「空振の三振を見たことがない」と絶賛する、非凡なミート能力が光る好選手だった。   (第一印象)    構えた時にビシッと決まり、隙無しの独特の雰囲気が漂います。特に変化に合わせるのが上手く、その辺の対応力は高く評価できる選手だと実感致します。   (守備・走塁面)    気になるのは、背番号9をつけながら、試合では一塁を守っていたということ。また塁間4.35秒強ぐらいと、左打者としては平凡な走力なのも気になります。せっかく非凡な打撃センスがありながら、守備・走塁でのアピールが乏しいのはもったいないように思います。今後の成長・意識の変化に期待したいところ。   (打撃内容)    基本的に、広角に打ち返すタイプの好打者だと思います。特に強く打ちぬくというよりは、上手く合わせるタイプのミート重視の打者ではないのでしょうか。それでもライトポール際に運んだスイングは、結構強引なぐらいの引っ張りでしたが。   <構え> ☆☆☆☆    幾分クローズ気味に、グリップを高めに添えます。腰の据わり・全体のバランスがよく、クローズ気味のため両目で前を見据える姿勢は並ぐらいでしょうか。打席では独特の雰囲気があり、隙無しの「鋭さ」を感じます。   <始動> 平均的    投手の重心が沈みきったあたりで始動する、平均的なタイミング。そのためある程度の対応力と長打力を兼ね備えた、中距離・ポイントゲッターという傾向が強いようです。    <下半身> ☆☆☆☆    足をあげて、ベース側にインステップして踏み込んできます。インステップするということは、外角に強く意識があるということ。そのため内角の捌きは、やや窮屈な印象は受けます。踏み込んだ足元はブレないので、外角の厳しい球や低めの球にも開きを我慢して、対応できるのが強味です。   <上半身> ☆☆☆☆     打撃の準備である「トップ」を早めに作るので、速い球に立ち遅れることはありません。バットの振り出しにもロスはなく、始動~インパクトまで綺麗に振り抜けています。バットのヘッドを立てながら振れるので、外の難しい球でもきっちり捉えて振れています。   <軸> ☆☆☆☆    足の上げ下げは平均的で、目線の動きはそれなり。体の開きは我慢出来ており、軸足にも粘りは感じます。
更新日時:2014.03.23

将来の可能性

 まだ強く振りぬくとか、内角の捌きが少し窮屈だとか、スイング自体に不満がないわけではありません。また守備・走塁でのアピール度が低いのも、来年ドラフト候補になり得るのかには疑問が残ります。それでも非凡なミートセンスは感じられるので、更に「強さ」「鋭さ」が増して来るようだと将来楽しみな大型野手の誕生ではないのでしょうか。期待して、来年の夏まで追いかけてみたい一人でした。
更新日時:2014.03.23

短評

 1年生から4番に座る強打者。打率.286に終わったとはいえ、神村学園の中では最も高かった選手である。その男がいきなり開幕戦で結果を残した。7回表に見せた本塁打。非常に潜在能力の高さを感じさせた。スイングの鋭さ、飛距離に関しては柿澤貴裕に匹敵するものを持っている。 (打撃)  スタンスはスクエアスタンスで構え、グリップを肩の位置において背筋を伸ばしてバランス良く構えることができている。構えから強打者の雰囲気を醸し出しており、この選手は一味違う。  投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、足を一本足のように高々と上げていきながら、間合いを計っている。踏み込んだ足はインステップ気味に踏み込みながらも、足元が崩れずにキープができている。トップの動きを見ていくと捕手側方向へしっかりと引き付けることができており、強い引きである。  素晴らしいのはスイング軌道で、肩口から振り出す軌道なので、インパクトまで最短距離で振り抜くことができており、フォロスルーでうまく解放が出来たスイングで窮屈さがないスイング。スイングスピードの速さといい、押し込みの強さといい、高校2年生の打者として頭一つ抜けたレベルにある。  選抜1回戦で見えたのは ・インコースに強い(左ひじの畳み方が巧い) ・外寄りの低めの変化球を引き付けて打ち返せること(膝の使い方が柔らかく、反応出来るミート能力の高さ) ・後半から2安打と上昇傾向にあり 序盤は内野ゴロとつかんでいないところがあったが、本塁打、痛烈な右前安打。ようやくだが、打撃の感覚をつかんできているといえるだろう。 ネックなのが脚力。第1打席では4.27秒。左打者としては若干遅いのが気になった。他、守備力について未だ分からないことがあったので、今後に注視していきたい。
更新日時:2014.03.22

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