飯田 晴海選手 (常総学院)

寸評

　昨年から登板していた右の好投手。上背はそれほどないものの、総合力のある投手で、無難にまとめることができる。コントロールが最大の売りで、公式戦では45.2回を投げて四死球は僅かに3個。試合を崩さない名門校らしい投手で、選抜でも活躍が期待される。 　 （投球内容） 　右オーバーから投げ込むストレートは常時130キロ～135キロぐらい。しっかりと指先に力がかかった時のストレートは質がよく、内外角にコントロールできている。 　変化球は115キロのスライダー、110キロ前後のカーブ。2球種しかなかったが、スライダーの曲がりはよい。ストレート、変化球のコントロールもまとまっていて、まとまった投球が期待できるが、それほど怖さがないので、まとまりすぎると打ち込まれやすい側面を持った投手なので、如何にボールを散らせられるかがこの投手の生命線となる。 （投球フォーム） 　上半身と下半身をバランスよく使える綺麗な投球フォーム。リリースポイントも安定していて、安定した制球力を支えているフォームではないだろうか。 セットポジションから始動し、左足を回しこむように上げながら、右足の膝を適度に曲げて左足を二塁方向へ送り込みながら重心を下げていきながら、左足を送り込んで着地する。軸足を折り曲げ、貯めこんで、内回りの旋回をしていき、しっかりとトップを作る。しっかりと肘を上げる事ができており、胸の張りもよく、上半身の形もよく、下半身の重心移動も良い。リリースも自分のポイントで離すことができていて、コントロールが安定しやすい。

将来の可能性

　投球内容をすると秋季大会で安定した成績を残せるのも伺える。ものすごい球を投げるわけではないが、135キロ前後のストレートを内外角に集める安定した制球力、ストライクを先行するテンポの良さ、変化球の切れといい、名門校らしいエースである。選抜では勝ちを導くような投球を見せることを期待したい。