岸里 亮佑選手 (花巻東)

岸里 亮佑

球歴:花巻東

都道府県:岩手

ポジション:外野手, 投手

投打:右 / 左

身長:177.0 cm

体重:66.0 kg

学年:卒業

寸評

 前回は投手としてのレポートをお送りしたが、今回は野手・岸里亮佑について考えてみたい。先輩である大谷翔平同様に、投打に非凡な才能があると評判の選手です。 (第一印象)  大型選手らしく、動き出しの反応がワンテンポ遅い気がします。守備にしても走塁にしても、このワンテンポの鈍さがプレーに影響しています。 (守備・走塁面)  送りバントするような、あらかじめ走りだすのがわかっている時は、塁間3.9秒ぐらいで走り抜けるなど、50メートル5.9秒と言われる速さを実感させます。しかし普段の打撃を見ている限り、最初の一歩目は遅く、それほど際立つタイムは出ません。また打球も転がすような打球は少ないので、計測できる機会も極めて少ないと言えるでしょう。それでも岩手大会6試合で4盗塁と、動ける身体能力があるのは確か。将来的には、走塁技術を身につければ、足でアピールできる選手になれるかもしれません。  打球への反応などは、どうもワンテンポ遅いように思います。キャッチングは平均レベルありますし、動き出してからはそれなりではあるのですが。ポジションニングが深すぎる印象があります。高校生としては平均レベルの守備力は有りますが、プロなど上のレベルでは、まだまだ鍛えないと厳しいのではないのでしょうか。地肩も140キロ台を連発できるはずなのに、スローイングは思ったほど強くありませんし、返球のコントロールも安定していません。現状は、左翼手ならばといった感じです。 (打撃内容) 安楽 智大(済美)の豪速球にも対応できるように、スピードボールへの反応は非凡です。しかし低めのボールになる球の見極めができず、現状そこを我慢することができません。まだまだ、捌ける球は限られているように見えます。 <構え> ☆☆☆☆☆  両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり・両目で前を見据える姿勢・全体のバランスなどもよく、懐深く構えられています。構えとしては集中力も感じられ、理想的ではないのでしょうか。 <始動> 平均的  投手の重心が下がりきったところで始動するので、平均的なタイミングと言えます。ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた、中距離打者が多く採用するスタイル。 <下半身> ☆☆☆☆  始動~着地までの「間」も取れており、速球にも変化球にある程度合わせられるはず。あとは、ボール球を見極める「眼」を養いところ。ベース側にインステップして、インパクトの際にもブレません。 <上半身> ☆☆☆☆  打撃の準備である「トップ」を作るのも自然体ですし、スイング軌道にも悪い癖がありません。けしてインサイド・アウトの最短距離で振りぬくわけではないのですが、綺麗な弧を描き振り抜けています。 <軸> ☆☆☆☆  足の上げ下げが小さいので、目線は殆ど動きません。体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも強さを感じます。対応力の高いアベレージヒッターというよりは、野手と野手の間を鋭く抜けて強打者としての色彩が強いです。
更新日時:2013.10.12

将来の可能性

 走攻守すべてに関しては、持っているポテンシャルはまさにプロ級。しかしまだまだ走力・守備力に関しては身体能力に頼ったプレーで技術的な課題が少なくありません。打撃も低めの変化球を見極められない欠点があり、まずボール球を振らない選球眼を身につける必要があります。そこが出来てはじめて、他の打撃が広がってゆくのではないのでしょうか。  素材的な魅力があるので、プロのスカウトが好むタイプだとは思います。しかし私はまだ「旬」ではないと思い、いまプロに入るのが好いとは思いません。ただこういぅポテンシャルの高い選手を育てるのは、アマよりもプロの方が上手い場合が多いのも確か。少し長い目で見てくれる環境に、進まれることを期待します。
更新日時:2013.10.12

寸評

 チームの3番兼エースという、攻守の中心的存在。しかし夏の大会では、岩手大会では登板できず、甲子園でも済美戦でリリーフしたのみで不完全燃焼。それでも秋の国体では、140キロ台中盤の球を投げ込んでいたという話です。今回は、投手としての 岸里 亮佑 について注目して行きたいと思います。 (第一印象)  スラッとした投手体型が目を惹く選手ですが、まだ持ちえる能力を活かしきれていない印象を受けます。まだまだ発展途上ですが、持っているポテンシャルはかなり高そうな印象は受けます。 (投球内容)  球速は常時140キロ前後を刻み、変化球はスライダーとのコンビネーション。まだ球筋が定まっていない印象はありましたが、ボールは適度に散っていました。ストレートも球速の割にビシッと来る感じはなく、調整不足は否めません。それでもパッとマウンドを外したり、思ったよりも投手としてのセンスの片鱗も感じます。けして荒削りな素材型というよりは、肉体的、技術的な部分で未完成なだけで、今後の導き方次第では、まだまだ伸びる要素を秘めています。 <長所>  引き上げた足を比較的高い位置でピンと伸ばせるので、お尻を一塁側に落とせます。すなわち体を捻り出すスペースを確保できるので、カーブで緩急をつけたりフォークのような縦の変化球を投げるのにも無理がありません。将来的には、いろいろな球種を覚えて、ピッチングの幅を広げて行くことも可能ではないのでしょうか。  お尻が落とせるフォームなので、肘への負担も少ないはず。振り下ろす腕の角度にも無理がないので、肩への負担も少ないでしょう。順調にステップアップして行ければ、故障の少ない体を、将来的に作れる気が致します。  グラブを内に最後まで抱えられており、両サイドの投げ分けは安定。足の甲での地面への押し付けがもう少し早くなれば、低めにもボールを集められるようになるのではないのでしょうか。大型の割に、制球に大きな問題を抱えていないのは明るい材料。 <課題>  体の「開き」が早く、打者としてはそれほど苦になりません。そういった相手に与える印象がそれほどでもないので、今後は相手を意識した投球に踏み込めるかだと思います。  状態が悪かったのもあるのでしょうが、甲子園では腕が振れず体に絡んできませんでした。更にボールに体重が上手く乗せられておらず、作り出したエネルギーを後の動作に伝えることが出来ていません。
更新日時:2013.10.09

将来の可能性

 持っている素材としての奥行き、投手としてのセンスなどを考えると、将来的には楽しみな素材だと言えます。しかし肉体的には発展途上ですし、技術的にも課題も少なくありません。プロ志望届けも提出しておりますが、まだまだ「旬」とは言えない気がします。果たしてプロ側が、投手として評価するのか野手として評価するのか、何より高校からの指名があるのか? ドラフト当日は、注意して見守りたいと思います。
更新日時:2013.10.09

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