齋藤 綱記選手 (北照)
寸評
来年の北海道を代表する左腕に成長してほしいのが斎藤 網紀。神宮大会では2イニングに登板。まだ実戦慣れしていないところはあるものの、長身から振り下ろす角度ある直球、切れの鋭い変化球は可能性を感じさせてくれる。 (投球内容) ストレートは常時120キロ~128キロを計測。ストレートは130キロ台に達していないのだが、角度があって威力があり、順調に伸びていけば、春先に130キロ台に達していくのではないだろうか。変化球はスライダー、曲がりの大きいカーブのコンビネーション。結構高めに浮くことは多く、まだ細かなコントロールはない。ただ手元で押し込むような角度あるストレートには大きな可能性を感じるのだ。 クイックは1.4秒台と遅く、まだクイックは遅い。牽制を鋭く入れない。まだ投球以外の技術では甘さを感じる。 (投球フォーム) ノーワインドアップから始動し、右足を高く上げていきながら、左足は一本足で立つ。左足を一塁方向へ下ろしていきながら、重心を少しずつ下げていき、前足を送り込んで接地する。テークバックの動きを見ると内回りの回旋をしていきながら、トップを作る。 後ろが大きく、ネット裏から見ると握りが見えそうなぐらい取っているが、本人の投げやすい感覚は大事で、接地した時にしっかりと肘が上がっているので、上半身の形は悪くない。 ただまだ自分のリリースポイントをつかんでいないのか、とにかく腕を振ることだけを意識している。その意識は悪くないのだが、自分のリリースポイントを掴んだ上で、しっかりと腕が振れるのが理想で、彼はそのしっかりとしたリリースポイントで離すことができれば、球速、コントロールも大きく伸びていく予感はする。 最後のフィニッシュでも抱えるグラブがほどけてしまい、踏み込んだ膝が割れてしまっており、しっかりと体重が乗っていない。これは下半身の動きよりも、角度よく投げようと意識しすぎて、下半身がそれについていけない。上半身と下半身の動きが合致していくと変わっていきそうだ。
更新日時:2013.02.16
将来の可能性
課題は多いが、段階を追って一歩ずつ成長を見せていけば、道内を代表する左腕になる素材ではないだろうか。絶対的なエース・大串がいる間に投球術、投球以外の細かい技術を習得していきながら、今年以降、成長した姿を見せてくれることを期待したい。
更新日時:2013.02.16