山本 翔大選手 (敦賀気比)

山本 翔大

球歴:敦賀気比

都道府県:福井

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:175.0 cm

体重:68.0 kg

学年:卒業

短評

(選手名鑑より抜粋 2011年06月04日) 敦賀気比の山本は2年生ながらエースナンバーを背負い、春の福井県大会では失点0。この日も10回無失点とエースの名にふさわしい活躍を見せた。躍動感のあるフォームから、一球ごとに帽子がマウンドに落ちてそれを拾い上げる仕草で観客をわかせるなどスター性も十分。山本が投球する際、連続で切られるシャッターを音が注目度の高さを物語っていた。
更新日時:2011.06.08

寸評

内海哲也(巨人)、山田修義(オリックス)など数々のサウスポーを輩出してきた敦賀気比。また楽しみなサウスポーが出てきた。山本翔大。帽子が吹き飛ぶほどの躍動感溢れるフォームからクロスファイヤーを投じる姿は佐藤祥万(文星芸大付―横浜)を彷彿とさせる。2年生として高いレベルにあるサウスポー。恐らく来年の北信越を代表する左腕として注目を浴びていくのは間違いない。 左オーバーから投げ込む速球は常時130キロ~135キロ(マックス137キロ)を計測。速球の切れは中々のものがあり、好投手と区別できるもの。しかし彼の良さはストレートの切れよりも打者に恐怖感を与えるクロスファイヤーである。そのストレートは思わず右打者に仰け反ってしまうほど。多くの右打者が腰を引いて打ち返していたのが散見された。変化球は真っスラ、シュート、カーブ、チェンジアップを投げており、球種はたくさん投げているし、外一辺倒にならず要所でインコースへズバッと突いてくる。速球の速さ、キレ自体は突出したものはないものの、内角を抉る恐怖感溢れるクロスファイヤーによって的を絞りづらくしている投手である。制球自体はアバウト。むしろ荒れ球が嵌ってさらに球種・コースを絞りづらくしている印象がある。 クイックは1.1秒台と素早いクイックが出来ているが、牽制はそれほど入れる投手ではなく、まだランナーへの警戒が足りない。もう少し気配りができるようになるといいだろう。フィールディングの動きはまずまず。 (投球フォーム) 帽子を落とすほどの躍動感溢れる投球フォーム。帽子を落とすことに目がいきがちだが、フォームを見ると小柄な体をフルに使ったフォームをしている。 ノーワインドアップから入る。右足をまっすぐ上げていき、左足はまっすぐ立ってバランスを保つ。右足を一塁方向へ伸ばしながら少しずつ腰を沈めていきながらインステップ気味に踏み込んでいく。踏み込み足の開きを抑えられているのは良い。右腕のグラブを斜めに伸ばしていき、テークバックは左ひじを折りたたむような動作。大きく取ってリリースに入る。リリースをみると肘が立って投げることができており、球持ち自体は悪くない。そして勢いよくフィニッシュ。軸足で力をためてから強く蹴ってその力で投げている。背筋の強さも感じられるし、173センチの小柄とは思えないほどの勢いのあるフォームをしている。
更新日時:2011.06.07

将来の可能性

あれほどのクロスファイヤーを投げられるのは大きな武器だ。打者にとって恐怖感を植えつけられる投手は大きなアドバンテージになる。初回こそ荒れていたものの、回を追うごとに安定してきたし、延長10回まで投げ切る精神的な強さも評価できる。課題としてはストレートのコントロールとフォームの安定性を求めること。そしてマッスラの精度を高めながら、シュート、スクリューといった逆方向の変化球を磨き続けるようになるとそのクロスファイヤーはさらに活きてくる。投手として一回りも大きくなる姿を示すことができれば高卒プロも視野にできるかもしれない。高い志を持ってこれからの練習に取り組んでほしい。
更新日時:2011.06.07

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