乙坂 智選手 (横浜)

乙坂 智

球歴:横浜

都道府県:神奈川

ポジション:外野手

投打:右 / 左

身長:183.0 cm

体重:76.0 kg

学年:卒業

寸評

本名は「乙坂 ルーセロ 智 ニコラス」。米国人の父を持つ彼は走攻守三拍子揃ったアスリートプレーヤーとしてこの夏の神奈川決勝進出(2010年07月10日)に貢献。今大会は27打数14安打とタレントが揃う横浜でもずば抜けた成績を残している。秋季大会ではトップバッターに定着。チャンスメーカー、あるいはポイントゲッターとしてチームをしっかりと牽引している。おそらく来年の神奈川を代表する外野手になるであろう乙坂 智を取り上げたい。 (打撃) スタンスはスクエアスタンス。捕手寄りに立ち両脇を締めてグリップを予め引いて構えている。独特な構えをしているが、ややぎこちなさを感じで、個人的にはあまり好かない構えだ。投手の足が着地する寸前に始動を仕掛けていき、足を回しこむように上げていき、真っ直ぐ踏み出していく。トップはグリップを引き上げるヒッチする動作をとっていき、振り出していく。上からしっかり叩く事はできており、インパクトまでロスなく振ることができている。軸がしっかり回転して打つことができており、目線のブレも少ない。やや特徴のある構えではあるが、なかなか打撃の型はしっかりしている。この選手の課題はヒッチすることによってトップの形成が遅れ、手打ち気味になってしまうこと。厚木西戦ではその傾向が見られ凡フライになることが多かった。しかし平塚学園戦ではヒッチの動きは小さくなったが、しっかりとトップは形成されており、インパクトまでロスなく振ることができており、内外角にきっちりと対応することができており、マルチヒット。トップを形成してからインパクトまでの動作はしっかりしており、夏で高打率を残したのも必然といえる。 (走塁) 塁間タイムは打ったときのタイムは4.30秒前後とあまり速くないように見えるが、セーフティバントで3.60秒と驚異のタイムを計測した。全力で走ればこれぐらいのタイムを叩き出せるのである。 トップバッターになったことでセーフティを仕掛けることが多くなり、自分の俊足を活かそうという意識が少しずつ出てきている。 (守備) 打球に対する反応、一歩目の速さ、落下地点までの速さは中々なもの。ポジショニングもうまく打者に応じてシフトを変える工夫もあり、しっかりと鍛えられている。肩もかなり強く、ライトからライナー性の返球を見せる。シートノックでは強い返球は見せないが、大事なところではしっかりと力強い返球を見せている。彼の守備の良さは1試合だけではわからないだろう。守備面で求めたいのはカバーリングの全力疾走か。この部分が徹底されてくると高校生としてはA級といえるようになるだろう。
更新日時:2010.09.30

将来の可能性

走攻守、適度にまとまったアスリート型の外野手。身もともとは身体能力の高さに頼ったプレースタイルをする選手だったようだが、組織力の高い横浜に揉まれたことで、少しずつチームプレーができる選手になってきている。ポテンシャルが高い彼でも、プロではそれに頼ったプレースタイルでは絶対に生き残れないので、彼がそれに気づいて実戦的なプレーヤーに成長しているのは好感がもてる。 高校2年の秋の段階としてはまずまず高いレベルになる選手。ドラフト候補と呼べるには打撃面の成長がカギとなってくるのではないだろうか。
更新日時:2010.09.30

短評

(観戦レポートより抜粋 2010年09月19日) トップの動作のときにヒッチすぎる傾向があり、しっかりと形成しないまま振りだしていき、捏ねるような当たりを打ってきた。 2安打を打ったときはトップが体に入りすぎずに振り抜くことができていた。トップの動作さえ一定すれば、両サイドに打ち分ける技術はあるので、そこだけ気をつけてほしい。 走塁ではセーフティバントを仕掛けようとしており、トップバッターとしての役割をこなそうという意気込みが見られる。 守りではポジショニングがうまい選手で、打者に応じてしっかりと守備位置を変えている。強肩で、走攻守のバランスが取れた選手だが、高卒プロを目指すのならば走攻守をすべてワンランク引き上げるつもりでやってほしい。
更新日時:2010.09.20

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