渡邉 隆太郎選手 (帝京)

渡邉 隆太郎

球歴:帝京

都道府県:東京

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:180.0 cm

体重:89.0 kg

学年:卒業

寸評

 鳴り物入りで入学した渡邊 隆太郎は1年夏から登板を経験。しかし壁にぶち当たり国士舘戦(2010年07月20日)で打ち込まれてホロ苦い夏となった。しかし懸命な努力で順調に二番手投手としての地位を高めていっている。2年夏では昨年よりもワンランク成長した姿を見せ、球速、球威、コントロールをレベルアップさせて周囲の評価を挙げた。ただのぽっちゃり投手ががっしりとした体格を誇る力投派左腕に成長した。 (投球スタイル) ストレート 140キロ 常時135キロ~137キロ スライダー 120キロ前後 チェンジアップ 120キロ前後 カーブ   115キロ前後 ストレートはコンスタントに135キロ前後を計測。元々威力のあるストレートであったが、一層と威力・角度が増したストレートになり、思わず詰まらされるようなストレートになった。何といっても良くなったのはストレート。変化球はスライダー、チェンジアップ系統。昨年よりも格段にキレが良くなり、決め球というほどではないが、標準レベルにまで伸びてきた。コーナーに制球良く集めて空振りを奪うことができている。 (クイックタイム・フィールディング・牽制) クイックタイムは1.1秒~1.2秒前後と素早いクイックが出来るようになり、特にフィールディングでは素早いベースカバーを見せている。牽制も上手くなっており、しっかりと警戒ができている。一高校生投手の細かい技術が急激に向上した例は中々ない。よくぞここまでよくなったのが正直な感想だ (配球) ・右打者 右打者にはストレートを両サイドへ投げ分けていきながらスライダー、チェンジアップを混ぜていく投球。主に外角中心だが、虚を突くようにインサイドへズバッと突く投球。まだ高めにすっぽ抜けることはあるが、大やけどにはならず、制球力が安定してきた。低めの制球力は安定しており、アウトローに決まるストレートに何度も唸らされてきた。変化球の制球力も良くなり、だいぶ投球の軸というのが出来た。 (投球フォーム) 入学時はとにかく下半身が硬く、体の切れもなく、上体の強さを活かし反動で投げていたフォーム。右腕の使い方も上手くなく、持っているモノだけで投げているだけでコンパクトという言葉は無縁のフォームだった。だが今のフォームは1年夏に比べるとかなり良くなってきている。 始動はワインドアップから。右足をやや巻き込むように上げていき、左足は真っすぐ立つ。一本足で立つことができており、軸がぶれずに上げることができている。二塁側に足を送り込んでいき、重心を下げて溜めこんでいき、着地する。今までは溜めを使わずにそのまま接地して溜めがなく、タイミングが取りやすいフォームだったが、ここまで下半身が使えるようになったのは股関節や下半身の柔軟性を高めるトレーニングをしたに違いない。 右腕のグラブを斜めに伸ばしていき、しっかりと右胸に抱え込んでいる。左肩の使い方が上手くなり、体のブレを防ぐことができている。テークバックは内旋。内回りでしっかりとトップを作ることができている。肘の使い方は良くなり、前に出してから打者よりで離すことができているようになり、しっかりとボールに回転をかけることができるようになった。大きな体型なので、柔らかさはないが、大きな体を大きく使うようなブレのある動きをしているわけではなく、余分な動きをせずに力を発揮することに成長した投球フォームである。
更新日時:2011.08.29

将来の可能性

 昨年よりも格段に投手らしくなり、もっとスケールのある投手に成長するのかと想像していたが、実戦的な投手に成長していたのは改めて驚きであった。体つきは完成されており、体格の成長によって球速がアップしていく投手とは思えず、馬力の大きさを活かした実戦派投手に成長していくのではないかと期待している。力強い速球も、キレのある変化球も、制球力も下半身が根幹となって生み出しているものであると思うので、これからも下半身強化を継続していってほしい。
更新日時:2011.08.29

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