戸田 隆矢選手 (樟南)

戸田 隆矢

球歴:樟南

都道府県:鹿児島

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:180.0 cm

体重:69.0 kg

学年:卒業

寸評

来年の九州を代表する左腕として注目される投手。140キロ台の速球にハードなスライダーをコンビネーションに三振の山を築く投手だ。昨秋からエースを務め県大会ベスト4入り今春は全8試合を一人で投げ抜きベスト8進出に貢献。今大会では6試合に登板し、48回三分の2を投げて失点は僅かに4失点と抜群の安定感を誇り、60奪三振を奪った。惜しくも決勝で敗れてしまったが、甲子園に出場すればかなりの注目を浴びていた投手。それでは戸田隆矢を取り上げていきたい。 (投球スタイル) ストレート マックス145キロ 常時135キロ~140キロぐらい スライダー 120キロ前後ぐらい カットボール 130キロ前後ぐらい カーブ    110キロ前後ぐらい ストレートは2年生左腕としては中々の勢いと切れがあり、マックス143キロという触れ込み通りの直球を炎天下の中でびしばし投げ込んでいた。変化球はスライダー、カットボールを確認。横滑りするスライダーで左打者にとっても、右打者にとっても打ち辛い。カットボールもベース上で小さく切れ込んでくるので、このボールの精度も高い。スライダーに頼り過ぎて打ち返される場面が目に付いた。制球力もそれなりにまとまっているし、ストレート、スライダーは一定レベル以上にあるので、高校生レベルでは打ち崩すのは難しいレベルにある。 (クイックタイム) クイックタイムは1.2秒台とまずまずの速さ。牽制も結構入れるし、打撃センスの良さもみると野球センスが優れた投手といえるだろう。 (打者への攻め) ・右打者 右打者に対してはアウトコース中心にストレートを投げ込み、インコースに厳しくクロスファイヤーとスライダーを投げ込み、詰まらせて打たせる投球。インコースへコントロールよく投げ分けることができるため、インサイドに弱い打者には滅法苦労する投手だろう。 ・左打者 左打者に外角にストレートとスライダーを投げ分ける投球。スライダーだが、かなり切れ込むスライダーなため、左打者にとっては相当打ち辛いボールではないだろうか。ただ大きく外れるため上手い打者になるほど見極めはしやすい球種でもある。時折、インコースに投げるが、もう少しこの頻度を増やしていくと更にスライダーが活きそうだ。 球種は少ないものの、ストレートの速さ・キレ、スライダーのキレはハイレベルで、コントロール良く投げ分けることができているので、投球に破綻がない。また自分なりに間を取りながら投げることができているし、落ち着きを払って投げることができている。マウンド捌きも上手い投手だろう。 (投球フォーム) ワインドアップから入り、右足を胸の位置まで引き上げて、軸足を真っ直ぐ立つ意識はできている。それから軸足の膝を大きく曲げて投手方向に送り込んでいき、右足は一塁方向に伸ばして、着地していく。右腕のグラブを斜めに伸ばすことでしっかりと壁を保ち、膝もぎりぎりに開かないように開きを抑えることができている。テークバックを取り、トップに入ったあとは出所を隠すことはできている。軸足のスパイクの内側はプレートに押さえ付けることができており、鋭いエッジングを活かすことができている。ここまでの動作は無駄がなく、素晴らしい動作なものの、残念なのはここから。着地した後に顎が上がってしまうのだ。そのため腕が外回りになってしまうときがあり、出所も早くなってしまう。不調になるとその傾向が見られそうで、故障の危険性があるので、気をつけていきたい。 なかなか土台の良いフォームをしているが、球持ちの部分を意識すれば、もっとボールに伸びは出てくると思うし、140キロ台後半は十分に見込めるだろう。
更新日時:2010.09.02

将来の可能性

高校2年生にしてはかなりのハイレベルな力量に達した投手で、菊地雄星と比べるとスケール感は劣るものの、来年のドラフトで最上位指名される可能性を持った投手になるのではないだろうか。完成度が高いといっても、まだフォームに課題を抱えており、十分に伸びしろはある。 来年は今年以上の人材が豊富で、個人的にはわくわくさせられる年である。ぜひ彼には2011年高校生NO.1左腕を目指して精進してほしい。まずは選抜出場。それに向けて走りだすのみだ。
更新日時:2010.09.02

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