南 優希選手 (川島)
寸評
飯屋藪地レッドスターズで野球を始めたときから今に至るまでほぼ捕手一筋。鴨島一中での目立った実績はありませんが、高校での地道な努力が実を結び、現在では四国NO1捕手の評価を手にしています。 彼一番のストロングポイントは肩の強さです。特に北谷雄一監督との二人三脚で重心と体幹を意識しつつ連続スローインに取り組んできたこの半年における伸張はめざましく、それまでは2秒1前後だった2塁送球タイム1秒9を切るレベルにまで上げてきました。コントロール面ではまだ修正の余地がありますが、安定感が増してきたキャッチング含め、今後の成長にも大いに期待が持てます。 また、リードは過去のデータより相手打者の様子を観察し配球を決める「感覚派」。読みが外れた場合に集中打を浴びることはありますが、甲子園での好リードが記憶に新しいように、データだけでは抑えられない大舞台になればなるほど力を発揮できるタイプといえそうです。 その一方でチームで4番を張るバッティングではインコース対応に大きな穴あり。ダウンスイングでアウトハイをライト方向に叩く技術には見るべきものがありますが、上のレベルで戦うためには独特のフォームに手を付けることも考えるべきでしょう。
更新日時:2010.07.13
将来の可能性
プロで捕手として生きるための絶対条件である「強肩」はプロを見据える上で大きなアピールポイント。身長体重データ以上にホームベース上で大きく見える存在感とフットワークのよさも買えます。プロにおいては概してどの球団も高卒捕手はじっくり育てる方針をとっていることも、彼のプロ行きを後押しする材料となるでしょう。 ただし高校レベルでもやや厳しいバッティング技術などを鑑みると、私的には高卒即プロ入りはお薦めできません。荒削りな面がある反面、のびしろをまだ残す彼にとっては大学ないし社会人のハイレベルな実戦経験を積むことがプロ入り即レギュラーへの近道ではないでしょうか。 川島においてコントロールに優れる東谷祐希とバッテリーを組んだことで、遅い球でも打者を打ち取れる術は十分学んだはず。今後は剛球派など様々なタイプの投手をリードすることで自らの引き出しを広げ、「頭脳派強肩捕手」への道をぜひ切り開いてもらいたいものです。
更新日時:2010.07.13
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