又野 知弥選手 (北照)

又野 知弥

球歴:北照

都道府県:北海道

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:187.0 cm

体重:84.0 kg

学年:卒業

寸評

 昨秋見た時は、正直癖のあるフォームに課題の多いピッチングスタイルで、正直どうかな?と思っていた。しかし、この一冬の間に大きく成長。投打に高いポテンシャルを示し、高校から直接プロに行ける可能性をグッと手元に引き寄せる大会となった。 (投球内容) 球速こそ130キロ台後半~MAX142キロぐらいと、数字の上ではそれほど秋と変わっていない。しかしながら、投球フォームにタメを作ることで、ウエートの乗ったズシリと重い本物のストレートを投げ込めるようになってきた。また変化球も、横滑りするスライダーにキレを増し、この球で三振を奪うケースが目立つ。更にたまにではあるが、カーブのような緩い球も織り交ぜ投球の幅を広げることに成功。ただ基本的には、速球とスライダーとのコンビネーションが中心と考えて良いだろう。 最大の成長は、投球フォームにタメが作れ、その投球やフォームにも「間」が取れるようになったこと。これにより一辺倒だった投球が、だいぶ状況に応じたピッチングができるようになってきた。それにも加え制球が安定し、右打者にも左打者にも、外角にしっかりコントロールできるようになったことも大きい。また外角には、切れ味を増したスライダーをひゅっと投げ込み、打者は思わず振ってしまう。 クィックも、1.05~1.15秒前後にまとめられる、かなり素早い。また185センチを越えるような大型なのだが、フィールディングも俊敏。野手としても、三塁手あたりならばと期待を持たせる動きだった。秋までは、ただ投げ込んでいるだけといった感じの単調な投球だったが、今は一つ一つの球をじっくり考えて投げられており、地に足の着いた投球ができるようになってきたところが、この春の一番の成長ではないのだろうか。
更新日時:2010.06.06

将来の可能性

 秋までは、恵まれた肉体に頼った素材型だと思っていました。しかし一冬越えて、大きくその資質を伸ばしてこられるような努力できる才能に加え、自分の身体をコントロールできるセンス、そして何より現状に満足することなく進化することをいとわない勇気は、高く評価したいポイント。またそのプレーの端々から、なんとか現状を打破したいと言う貪欲さを強く感じさせてくれるプレーヤー。恵まれた才能だけでなく、それを活かして行こうと言う精神的な部分でも、高卒でプロに行ける資質があると評価します。 打撃に関しては、身体が強くパワーがあるので、非常に捉えた打球は飛んで行きます。更に大型の割に、緩慢さのない動作からも、野手としての可能性も強く感じさせます。ただ現状は、投手としても評価できる部分の方が多く、そちらでみたい選手。まだまだ単調なコンビネーションなど、今後自分の投球の引き出しを如何に増やして行けるのかと言う課題が残るものの、貪欲に野球に取り組める真摯な姿勢や秋~春にかけて積極的にフォームをいじってきた器用さと勇気などは、まだまだ伸びて行ける要素。タイプ的にも、才能的にも、北照の先輩である植村 祐介(07年度 日本ハム3位)投手に、ヒケを取らない素材です。高校からプロに行ける選手だと言える、数少ない選手でした。
更新日時:2010.06.06

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