巨人来季の有望株、秋広、八百板の飛躍が求められる
二松学舎大附時代の秋広優人
二軍では来シーズン以降の戦力を期待されている若手有望株、故障からの復帰を目指すリハビリ段階の主力、そしてベテランと様々な選手がしのぎを削っている。
そのなかで今シーズンは誰が多くのチャンスを与えられてきたのだろうか。各球団の打席数上位5人を振り返ってみたい。
今シーズン巨人の二軍は2位に終わった。そのなかでもっとも打席を与えられたのはウレーニャ(320打席)だった。ウレーニャは2020年に育成契約で巨人に入団し同年9月に支配下登録された内野手。昨シーズンは一軍でも11試合に出場し初安打も記録した。今シーズンは外国人枠の関係もあり、一軍での出場は4試合のみで安打も記録できなかった。しかし二軍では多くの打席を与えられ、チーム2位タイとなる10本塁打を記録し来シーズンの契約を勝ち取った。
巨人はスモークとテームズ、ハイネマンは退団見込み。ウィーラーは交渉中となっており、現時点で来シーズンの外国人野手はウレーニャだけしかいない。補強状況によっては開幕一軍もありえそうだ。
ウレーニャにつづいて打席を与えられたのは秋広優人(302打席)だった。秋広は2020年のドラフト5位で指名を受け二松学舎大付から入団したルーキー。オープン戦では一軍に帯同し大きな期待がかけられている。二軍では打率.229(275-63)とやや確実性に欠くも8本塁打を記録しパワーの片鱗を見せた。9月には一軍デビューも飾っている。
チーム3位は八百板卓丸(284打席)だった。楽天を自由契約となり昨シーズンから巨人に加入した八百板は開幕前に支配下登録を勝ち取った。二軍では打率.285(239-68)とまずまずの成績を残し、一軍でも16試合に出場した。阪神とのクライマックスシリーズでは代打でタイムリーを放つ活躍も見せている。
八百板の守る外野は丸佳浩、松原聖弥、梶谷隆幸、残留が決まればウィーラーなど実績者が揃っており激戦区だ。まずは途中出場から結果を残し一軍への定着を目指すことになる。
以下、平間隼人(255打席)、石川慎吾(219打席)の両選手が多く打席を与えられた。なかでも石川はチームトップの11本塁打を記録している。
<巨人二軍・打席数上位5人>
ウレーニャ(320打席)
86試合 打率.249(289-72) 10本 42打点
秋広優人(302打席)
82試合 打率.229(275-63) 8本 26打点
八百板卓丸(284打席)
86試合 打率.285(239-68) 3本 29打点
平間隼人(255打席)
85試合 打率.302(212-64) 2本 24打点
石川慎吾(219打席)
56試合 打率.365(192-70) 11本 39打点
※数字は2021年シーズン終了時点
(記事=勝田聡)