21世紀枠候補の松阪牛育てる相可、「農業系旋風」再現なるか
相可高校野球部の選手たち
28日、第94回選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場)に出場する全32校の顔ぶれが決定する。秋季大会の結果などを考慮した上で、全国各地からチームが選出される。そのなかでも毎年注目を集めるのが、21世紀枠の3校だ。
2022年の東海地区の21世紀枠に選出されたのは三重県・相可。
県大会ではベスト8まで勝ち上がったことで選出されたが、過去には夏3回の甲子園出場実績があるがセンバツ出場は1度もない。今回選出されることになれば、センバツ初出場となる。
相可には4つの科が用意されており、多くの学生を受け入れられるようにしている。なかにはテレビドラマのモデルにもなったコースもあるが、地元・松阪が誇る松阪牛を育てたり、農業に携わるような生産経済科が注目されている。
近年では農業高校が甲子園でインパクトを残すことが多い傾向もある。
2018年の100回大会の夏甲子園では、秋田代表・金足農が吉田 輝星投手(現日本ハム)を擁して準優勝に輝いた。また2019年のセンバツに、エース・岩本 大地投手(現中央大)を擁して出場した石岡一も学校に農業系の学科が設置されていた。
20年のセンバツ(開催中止)には21世紀枠で選ばれ甲子園交流試合を経験。2021年の夏の甲子園に出場した北北海道代表・帯広農が好ゲームを演じたことも記憶に新しい。
相可は、130キロ後半を計測する注目右腕・山口 椋太郎投手(2年)がけん引して、県大会8強入り。センバツ出場まであと一歩と迫った。農業系の学校が作った流れに乗ってセンバツで旋風を巻き起こすのか。発表は28日午後3時からだ。
<県大会>
準々決勝:津田学園 1対9
2回戦:高田 11対4
1回戦:木本 8対3