駒込vs昭和一
2チーム合わせて「りんたろう」が4人登板。駒込のエース凛太郎に軍配
〈第104回全国高校野球選手権東東京大会:駒込10―0昭和一〉♢12日♢2回戦♢[stadium]江戸川区[/stadium]
公式戦の勝利から遠ざかっていた駒込が全員で夏の1勝をつかんだ。
駒込の先発は山端 凛太郎(3年)。初回、先頭に内野安打で出塁を許すも、捕手の星 歩汰(3年)がすかさず盗塁を刺し、3番打者に中前安打を許すも山端が牽制でアウトを取り堅実な守備が光っていた。
その裏、一挙7点を奪った。先頭の林 大雅(3年)が左前安打で出塁すると、2番・羽田 進之助(3年)の打席で初球から林が盗塁。羽田の右越え三塁打で先制した。その後も相手投手が乱れ、2安打4四死球で初回から良い流れで得点を重ねた。
敗れた昭和一は3年生が2人でチームを引っ張ってきた。背番号1の小泉 凛太郎(3年)と背番号6の水谷 鱗太郎(3年)だ。この試合も2人で継投した。名前も同じ「りんたろう」コンビだ。先発した小泉が初回から相手の勢いを止められず、打者一巡したところで水谷がマウンドへ。水谷は「自分が0点に抑えたかったが結果的にコールドになってしまった。なんとかしたかった」と話した。それでも中村 貴也監督は、「3年間で心身ともに本当に大きく成長した」と2人の成長を感じ取っていた。
駒込の2番手としてマウンドに上がった吉田 一月(3年)は、コントロールが課題の投手だったが、2回を投げ無四球。志賀 健吾監督に試合後、この試合のキーマンは誰かを問うと「コントロールが心配だったが、今日のMVPは吉田です」と迷わず即答した。
最終回は、志賀監督が期待を寄せている國松 凛太朗(2年)が登板し三者凡退に抑える。投手陣が踏ん張り、羽田主将は「ストライク先行で守りやすかった」と語った。
志賀監督が「今年のチームは一つになれば強い」と話したが、次戦もエース山端が試合を作り、この試合3安打猛打賞の活躍を見せた、主将・羽田を軸に投打ともにチーム一体となって駒込旋風を巻き起こす。
(取材:大松 優花)