新潟明訓vs長岡商

　ベスト8が出揃い、この日から今や新潟高校野球の聖地となった[stadium]HARD OFF ECOスタジアム新潟[/stadium]に会場を移して行われる新潟県大会準々決勝。

　第一試合は、安定した戦いをみせている第1シード・新潟明訓が第6シード・長岡商と対戦。平日にもかかわらず、多くの観客が集まったこの試合は、1点を争う緊迫した試合となった。 長岡商は初回、新潟明訓先発の廣田祥一朗（3年）の立ち上がりを攻め、一死から2番・大崎和人（2年）がレフト前ヒットで出塁。

　だが、廣田が中軸を抑え、得点を許さない。一方、長岡商先発の高橋健太（3年）も、四球やエラーでランナーを許しながらも、スコアボードに0を並べる。ストレートのスピードは120km前後ながら、直球も変化球も低めに集め、コーナーを丁寧に突くピッチングで新潟明訓打線を翻弄。

　対する新潟明訓・廣田も三回以降、長岡商打線を3人ずつで抑えるナイスピッチング。両エースの好投で試合は中盤まで0対0と、白熱の投手戦の様相を呈す。

　試合が動いたのは六回裏、この回先頭の9番・廣田がレフト線にポトリと落ちるツーベースで出塁すると、1番・部田準平（2年）が送りバントを決め、一死三塁。

　ここで長岡商内野陣は前進守備バックホーム体制を敷く。ここで2番・伊藤新（2年）が放った打球はセカンド正面へ。だが、強烈な打球にセカンドはグラブに当てながら後逸し、その間に三塁ランナーがホームイン。セカンド強襲ヒットで新潟明訓が1点を先制する。

　勢いにのる新潟明訓は続く、七回、八回にもスコアリングポジションにランナーを置くものの、長岡商・高橋健の粘りのピッチングに追加点を奪えない。

　迎えた九回、長岡商・先頭の1番・山崎光貴（3年）がセンター前ヒットで出塁すると、送りバントと内野ゴロで二死三塁と、この試合初めてランナーを三塁まで進める。だが、四番・村山大輝（3年）がショートゴロに倒れ万事休す。新潟明訓が中盤に上げた1点を守りきり、1対0で新潟明訓がベスト4に一番乗りした。

（文＝町井 敬史）

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