試合レポート

東海大菅生vs都立高島

2013.04.08

東海大菅生vs都立高島 | 高校野球ドットコム 

二番手で登板した斉藤武尊(都立高島)

東海大菅生、投打に手応えを示し、シード権獲得

昨夜の大雨と暴風の影響で、試合開始が11時となった[stadium]駒沢野球場[/stadium]。この日は快晴になったとはいえ、常に風が吹いていてフライが上がった時が怖いグラウンドコンディションだ。第1試合は都立高島東海大菅生の好カード。昨秋に都立高島に敗れた東海大菅生。この試合は昨年の雪辱を果たす試合内容であった。

1回表、1番筒井 文也(3年)が四球で出塁。ボークで進塁し、2番斉藤 峻也(3年)が犠打で送り、3番藤原 遥樹(3年)は三振に倒れたが、4番八木 俊揮(3年)がライト前タイムリーを放ち、1点を先制。5番山口 公誉(3年)が左中間を破る二塁打で、2点を先制する。

さらに2回裏には7番阿部 将也(3年)の安打、8番山田の犠打で1死二塁となって9番高橋のタイムリーで1点を追加。1番筒井はサードゴロで二死一塁となったが、2番斉藤が打ち上げた打球はショートへ。

だが上空で強く吹く風により流れて、打球はレフトへ落ちて二死二、三塁となった。そして3番藤原の二ゴロをエラーの間に、二者生還し5対0。さらに八木が歩いて、一、二塁となって5番山口のタイムリーも飛び出して、6対0とする。

都立高島の2枚看板の一人・林 男樹(3年)から6点を奪う。なおも追撃を続け、5回表、8対0としたところで林は降板。5回表途中から登板した斎藤 武尊(3年)からも7回に2点を奪い10対0とした。

都立高島は二投手から10得点。
東海大菅生の若林弘泰監督によると二投手を打つ自信はあったという。

「練習試合で、良い投手から打っていましたので、点が取れるだろうなという計算がありました。ここまでは緩いボールを投げる投手に対してはうまくタイミングがあっていなかったのですが、今日はようやく自分の打撃ができました。ただ初回で4番八木がファールフライを打ち上げた時、チャンスが潰れたかなと思ったのですが、風でファーストが取れずにファールになった。あれが大きかったですね」
アウトにならなかった八木はタイムリーを放ち、2点を入れるのだ。ちょっとしたミスだが、それが結果的に響くのが野球の流れというもの。まさに風のいたずらであった。


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先発・高橋優貴(東海大菅生)

 投手では2年生が好投した。今日先発した高橋 優貴(2年)は背番号19。左腕からキレのあるストレートをインサイドへズバッと投げ込み、さらに切れのあるカーブをテンポ良く投げ分け6回無失点に抑えた。高橋は1年夏から登板経験を持っているが、巻き爪の手術を行い、本格的な練習ができたのは2月後半からだった。だが練習に復帰してからは好投を続け、公式戦に登板している。

「今日は風もありましたが、マウンドからホーム方向へ吹く風でしたので、問題なかったです。昨日も投げたのですが、昨日よりも好投出来てよかったです」
笑顔を見せる。

東海大菅生は投打で手応えを示し、10対0で7回コールド勝ちで勝利を決めた。
都立高島は自慢の投手陣が打ち込まれ、ディフェンス面にも乱れがあった。守り勝ちが多い都立高島にとっては綻びが見えたゲームであった。

ただ林も、斎藤も、秋と内容を比べる限り、それほど悪い内容ではなかった。自分たちに綻びが見えた時にすぐに修正し、試合をリセット出来る能力が求められているだろう。昨年は強豪相手に勝負強い打撃と粘り強い守備で勝ち上がってきた都立高島
夏へ向けてさらにレベルアップを果たし、再び強豪校を脅かす活躍を期待したい。

(文=河嶋宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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