試合レポート

南部vs日高

2018.10.04

南部が逆転で日高を破る

南部vs日高 | 高校野球ドットコム
南部の双子バッテリー

 新人戦優勝の南部が5点差を逆転して和歌山日高に勝利した。

 前半は和歌山日高のペースで試合が進む。投手で兄の鎌倉海斗(2年)、捕手で弟の鎌倉航太(2年)の双子バッテリーを擁する南部に対して和歌山日高は2回表に二死一、三塁から9番・楠山顕也(2年)の右線2点適時二塁打で2点を先制。

 4回裏には一死一、二塁から8番杉元優斗(1年)が右中間に2点適時二塁打を放ち、2点を追加。ここで鎌倉海を引きずり下ろし、南部は2番手に三木翔太(2年)をマウンドに送る。和歌山日高は三木に対しても二死三塁から1番・安井謙介(2年)の中前適時打で追加点を挙げ、リードを5点に広げた。

 和歌山日高の先発・楠山に対して4回まで2安打に抑えられていた南部だが、5回に反撃を見せる。二死満塁から押し出し死球で1点を返すと、さらに6番・鎌倉航が左前2点適時打を放ち、2点差に詰め寄った。

 さらに7回表には二死三塁から5番・三上貢世(2年)が二塁手のグラブを弾く適時内野安打で1点差とすると、続く鎌倉航が左中間スタンドに飛び込む2ラン本塁打を放ち、逆転に成功した。

 南部の勢いはまだ止まらない。続く8回表にも無死一、二塁から1番・湯川友貴(2年)の右前適時打で1点を追加。さらに続く2番・安井康馬(2年)の犠打で一死二、三塁とすると、3番・小竹浩斗(2年)が中前適時打を放ち、もう1点追加する。なおも一死満塁とチャンスは続き、5番・三上の中犠飛で1点を追加し、リードを4点に広げた。

 5回以降に試合の流れを掴んだ南部は2番手の三木が好投を見せ、5回以降は和歌山日高に三塁を踏ませない。幹は9回裏の和歌山日高の攻撃も三者凡退に打ち取り、南部が14年ぶりの4強進出を決めた。

 南部は旧チームからのレギュラーが多く残っており、経験豊富なチーム。新人戦では智辯和歌山を破っており、地力の高いチームと言えるだろう。この試合でも劣勢をひっくり返す力があり、これからの戦いに期待が持てる。18年ぶりの甲子園出場も十分に狙えるだろう。

 和歌山日高は4回まで理想的な試合運びを見せていたが、5回に失点してから流れを手放してしまった。上を狙えることは証明できたはずなので今後の成長に期待したい。

(写真=馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.26

【春季近畿大会】大阪学院大高のプロ注目ショート・今坂幸暉は3打数無安打。「第1打席がすべて」と悔やむも好守備に手応え

2024.05.26

【島根】開星、出雲が各地区で優勝<各地区大会>

2024.05.26

【春季関東大会】超強力打線・帝京の快進撃が止まる! 白鷗大足利の山口・昆野を攻略できず、13年ぶりの夏への課題は「大黒柱の育成」

2024.05.26

【佐賀】佐賀北、龍谷、佐賀商、鳥栖工が4強入り<NHK杯>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.22

【春季関東大会】センバツVの両エース打ちで勝利に貢献!逆転タイムリー放った池田翔吾(常総学院)は指揮官も絶賛の打棒の持ち主!

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商