春日部東vs久喜北陽
高橋(春日部東)
春日部東がミスをつけ込み県大会出場!
埼玉春季県大会は東部、西部、南部、北部の4地区に分かれて予選を行う。県大会出場の切符は38チーム。それにセンバツ出場校の浦和学院と花咲徳栄を合わせ計40校が関東大会をかけて戦う。
[stadium]越谷市民球場[/stadium]の第1試合は昨春関東大会出場の春日部東と、昨年の東部地区大会で春日部共栄相手に1対3と善戦を演じている久喜北陽と対決した。
先行したのは春日部東。1回表、二死二塁から4番横山のセンター前タイムリーで1点を先制。さらに5番高橋のレフトの頭を超える長打を放ち2点目。続く2回表、1死二、三塁から1番村上ガがスクイズを仕掛けたが、久喜北陽バッテリーが外して失敗。二死三塁となったが、村上がレフト前タイムリーを放ち1点を追加する。
5回表には一死一、二塁から5番高橋のゴロを、ファーストが一塁を踏んで二塁へ送球。しかし送球が高めに浮く。ショートが体を伸ばして捕りに行くが、走者は体勢が悪かったのを見逃さず、ホームへ突入し、4点目。5回を終えて4対0と試合を優位に進める。
春日部東の先発は背番号10をつけた左腕・高橋。スピードは120キロ台ぐらいだが、リリースポイントが安定していて、キレのあるストレートを投げている。球持ちも良いので、コントロールも安定。スライダー、カーブ、スクリューを交えて無失点に抑える快投を見せた。控え投手が左腕で、試合が作れる力量がある投手がいるのは実に心強いだろう。
打ち崩したい久喜北陽は7回裏、二死から7番島尻が四球で出塁。8番長塚の四球で二死一、二塁とすると、9番橋本和の時にバッテリーミスで二、三塁。橋本和はライトへタイムリーを放ち、4対1とする。
9回裏、ここまで快投を見せている春日部東・高橋に対し、久喜北陽もこのまま終わる訳にはいかない。高橋は、疲労からか制球が乱れ連続四球で無死一、二塁。さらに失策で無死満塁ものチャンスを作り、8番長塚のセンター前タイムリーと9番橋本和のショートゴロの間に2点を返す。さらに畳みかけるために盗塁を仕掛けたが、1番倉田が故意ではないが、守備妨害を取られ二死。二死となって2番岡崎は空振り三振に喫し、ゲームセット。春日部東が5対3で勝利し、県大会出場を決めた。
春日部東はチャンスの時にしっかりと点を入れていった。やはり取れる時に取れるチームは勝利の確率は高くなる。対する久喜北陽は大事な場面でのミスが目立ち、結果として得点を献上したり、チャンスを潰してしまった。やはりミスをしないチームが勝つということなのだろう。
(文=河嶋宗一)