朝食はご飯とパン、どちらを選ぶ?
パンに卵やハムなどの具材をはさむだけでも栄養バランスが良くなる
野球のパフォーマンスを高めるためには技術練習やトレーニングはもちろん、疲労回復のための休養、そして体を動かし、維持するために必要な栄養が大切です。特に体づくりのためには栄養バランスを考えた食事が欠かせません。ところで皆さんは朝食を抜いてしまう、いわゆる「欠食」はしていないでしょうか。欠食は体に必要な栄養素や水分が不足してしまうだけではなく、コンディションを崩す要因ともなりやすいことが知られています。まずは三食をしっかり食べること、そしてその上で栄養バランスを考えた食事をとる習慣をつけましょう。
朝食では主食としてご飯やパンを食べることが多いと思いますが、どちらの方がよりアスリートにとって適しているのでしょうか。ご飯食とパン食の違いについて考えてみましょう。
【ご飯食で得られるカロリー】
ご飯1膳(160g)269kcal
どんぶり飯(250g)420kcal
コンビニのおにぎり・お米のみ(100g) 168kcal
【パン食で得られるカロリー】
食パン(6枚切り・60g) 1枚 158kcal
食パン(8枚切り・45g) 1枚 119kcal
バターロール(1個30g) 95kcal
クロワッサン(1個40g) 179kcal
8枚切りパンを2枚食べるとカロリーはご飯1膳程度に相当し、エネルギー源としての炭水化物をとるという意味では大きな違いは見られません。ただパンには脂質が多く含まれていることや、ご飯に比べて柔らかいため咀嚼回数が少なくなってしまうこと、ご飯と違って粉状のものから作られているため消化吸収のスピードが早いといった点が挙げられます。噛む回数が少ないと食事時間は短くなって満腹感はなかなか得られないですし、消化吸収が早ければ空腹感を覚えるのも早くなるということです。これがいわゆる「腹持ち」の違いにつながると考えられます。
また朝食にご飯を選ぶ場合、ご飯だけを食べるということは少なく、おかずや汁物などさまざまな栄養素をバランスよくとる傾向が見られます。一方でパン食の場合はパンのみ、もしくはパンと飲み物で手軽に済ませやすいことが考えられます。パン食での栄養バランスを考えると、サンドイッチやロールパンなどにツナ・ハム・卵・チーズなど具をはさんで食べる、スープやサラダなどもあわせてとる、というようにタンパク質源や野菜などから摂取できるビタミン・ミネラル分を意識してとることが必要です。どちらの朝食でも単品のみで済ますのではなく、主菜や副菜、飲み物などバランスのよい食事をとることを心がけましょう。
参考サイト)カロリーSlism
文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!