突き指を予防する3つのポイント

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2020.07.10

グラウンド整備はケガを予防するためにも丁寧に行うことが大切

 ボールを使う練習が増え、ノックを受ける頻度が多くなると、時に打球がはねて指先に直接当たってしまうことがあります。「突き指」とは指先に大きな力が加わって爪や関節、腱、筋肉、時には骨などを傷めるケガの総称で比較的なじみのある言葉ですが、専門用語ではなく、指を突いたという状態のことを指します。指を突いたことによって起こる靱帯損傷や骨折など、傷んだ部位によってケガの状態は違いますし、軽いものから重度のものまでさまざま考えられます。突き指をすると関節に腫れや痛みなどが見られ、指先の変形や指先を完全に伸ばすことができないといった関節可動域(関節の動く範囲)の制限が見られたりします。アクシデント的な要素の高い突き指ですが、こうしたケガに対する予防について考えてみましょう。

 まず一つ目は手関節や指関節です。ボールを捕球する側の手首がしっかりと立った(背屈)状態を維持したり、横から手を添える状態であれば、打球に対して指先が平行になるポジションを回避できるため、指先に対して正面から突いてしまうリスクを減らすことにもつながります。手首の動きをよくするための背屈・掌屈のストレッチを行ったり、指を大きく広げてグーパーを繰り返し、関節の動きをよくしたりすることなどは、突き指予防につながると考えられます。

 二つ目は捕球動作と股関節の柔軟性です。捕球時に構える姿勢が高い(いわゆる腰が高い状態)と、目線も上方に上がってしまうため、イレギュラーなどへの対応が遅れて結果的に突き指してしまうことが考えられます。目線を下げてボールの動きを捕球時までしっかり見るためには、股関節の柔軟性をよくして低い姿勢を維持しながらボールを捕球することが望ましいと思います。

 そして三つ目はグランド状態のチェックです。ノックを繰り返し行ったり、使っている時間が長くなればなるほどグラウンド状態が悪くなりことが想像できます。ノックの前はもちろんですがグランドをしっかりとならしてイレギュラーバウンドを極力減らすように、環境を整備することもケガ予防につながります。

 突き指は爪出血や爪の剥離といった表面的なものだけではなく、内部では骨折を伴っていたり、関節を守るための靱帯を傷めてしまっていたりといったことが考えられますので、受傷後はアイシングなどの応急手当を行い、腫れの程度や痛みがひどい場合、指の変形、音を伴ったような激しい突き指が見られる場合はなるべく早く整形外科等を受診するようにしましょう。

文:西村 典子
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