片足の支持能力を高めよう
片足で体重を支える場面は意外と多くある
野球は地面に足がついた状態で力を発揮することが多いため、下半身の力をうまく上半身に伝えることがパワーアップには欠かせません。そして投球動作やバッティング動作の時などは片足で体重を支える姿勢をとる機会も多くあります。このため、自分の体重を片足でバランス良くしっかりと支える能力も必要となってきます。
トレーニングでは両足支持でのエクササイズ(スクワットなど)はもちろんのこと、片足荷重で行うエクササイズなどもうまく取り入れるようにしましょう。安定して体重を支えるようになるまでは自重で行い、自重のエクササイズが安定してきたら負荷をかけてトレーニングを行うようにします。簡単にできるエクササイズをいくつかご紹介しましょう。
●片足で安定して立つ
安定した地面で片足のみで体重を支えることはさほどむずかしくはないかもしれません。その場合は足元が不安定になるように、バランスディスクやバランスボードなどを用いて行うようにすると片足の支持能力向上に役立ちます。バランスを崩しても危なくないような広い場所を選んで行いましょう。またこうした器具がない場合は、目をつぶって行う片足閉眼立ちを行ってみましょう。目を開けていると視覚から情報が入り、ふらついたときにも自然と水平方向などを調整することができますが、目を閉じてしまうと体の感覚によるところが大きくなります。ストップウォッチなどで時間を計測し、その時間が長くなるようにチャレンジしてみるのもいいですね。
●片足スクワット
片足で立ち、股関節と膝関節を曲げてスクワットを行います。このとき膝がつま先よりも前に出ないように、股関節に何かモノをはさむ意識で行うとうまくできます。片足支持能力とともにおしりの筋肉を鍛え、体が横に流れてしまうことを抑えることにもつながります。これもまずは自重で行い、バランスを崩さずにできるようになれば、ダンベルなどを用いて負荷をかけていくようにしましょう。
●フロントランジ
スタート時は両足で体重を支えていますが、足を一歩踏み出すときには片足荷重になります。そこから前方の足に大きく体重をのせるイメージで行うようにすると良いでしょう。こちらのエクササイズも慣れていない間は自重で行い、体がふらつかないように意識して行います。できるようになったらダンベルやシャフト、さらにはバーベルなども用いてトレーニングを行うようにしていきましょう。
片足で体を支えるだけの筋力やバランス調整力などを鍛えることもまた、野球のパフォーマンスアップにつながります。基本的な動作が安定して行えるように繰り返しトレーニングを行うようにしましょう。
文:西村 典子
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