報徳学園は6年ぶりセンバツ!時代を先取りした投手複数制と、エース大谷の活躍で2度優勝
報徳学園ナイン
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第95回記念大会となる23年センバツの出場校が決定した。コロナ禍以前のように、全校による開会式が行われるなど、大会は熱気を帯びることが予想され、甲子園の舞台での球児たちの全力プレーが期待される。出場を決めた各校の過去のセンバツの記憶をたどってみる。
昨年の秋季近畿大会で準優勝した報徳学園(兵庫)が6年ぶり22度目のセンバツ出場を決めた。過去の主なセンバツ成績は以下の通り。
★1964年
1回戦:〇1対0 東邦(愛知)
2回戦:●0対1 徳島海南(徳島)
★1974年
1回戦:〇4対3 鹿児島商(鹿児島)
2回戦:〇2対1 土浦日大(茨城)
準々決勝:〇2対1 銚子商(千葉)
準決勝:〇5対1 平安(現・龍谷大平安=京都)
決勝:〇3対1 徳島池田(徳島)
★2002年
1回戦:〇3対2 日大三(東京)
2回戦:〇5対3 広島広陵(広島)
準々決勝:〇7対5 浦和学院(埼玉)
準決勝:〇7対1 福井商(福井)
決勝:〇8対2 鳴門工(徳島)
報徳学園のセンバツ初出場は1964年。初戦を強豪・東邦に1対0の完封勝利で飾った。
初優勝は1974年。並み居る強豪を接戦の末に振り切って勝利を重ね優勝を果たした。当時の福島敦彦監督が2人の投手を整備。右腕の住谷正治投手と、左腕の東芳久投手の2人をリレー起用しての優勝だった。当時は1人の大黒柱の投手が完投していた時代に、現在の複数投手制を先取りしていたかのように、継投策を武器に守り切った。点差がやや開いた平安戦は住谷が完投したが、その他の試合はすべて「住谷ー東」の継投。東は厳しい場面でリリーフ登板することが多かったが、しっかりピンチを防いでいた。
2002年の2度目の優勝も接戦に次ぐ接戦を勝ち抜いた。のちにロッテで活躍した大谷智久投手がエースとして活躍。元巨人の西村健太朗投手がいた広島広陵、日本ハムなどで活躍した須永英輝投手を擁した浦和学院などに、投げ勝っての優勝だった。
「逆転の報徳」と言われるほど逆転勝ちが得意だが、74年には鹿児島商と平安、02年には日大三、広島広陵、浦和学院戦では相手に先制を許しながら勝利している。劇的な逆転劇ではなかったが、やはり試合をひっくり返す力は伝統として根付いている。