【動画】強打だけではない堅守も光った明秀学園日立。4併殺をもたらしたのは「十字ボール回し」!?
明秀学園日立のボール回し
3月23日、センバツ1回戦で明秀学園日立(茨城)が鹿児島大島(鹿児島)から完封勝利を挙げた。明秀学園日立の強打、組織力、守備力すべてにおいてレベルの高さを感じた試合になったが、今回は4併殺を取った守備について掘り下げたい。
甲子園で魅せた明秀学園日立ナインは、球の扱いが非常に丁寧で、どんな場面でも慌てずに処理ができていた。そしてスピーディな動きもできている。これはなぜか。
明秀学園日立は日ごろから「十字ボール回し」を基本とした徹底した守備練習を行っている。例えば、二塁手だったら、本塁へ、三塁手だったら、一塁と、正対する方向へ走る。
イメージはこの通り、
(一塁手 ⇔ 三塁手)
(二塁手 ⇔ 捕手)
走りながら、横から来た球を受け取って、正対する選手へ投げる。たとえば二塁ベースにいる選手がマウンドまで走りながら、三塁手から投げたボールを受けて、スナップスローで本塁へ投げる。このボール回しのポイントは、足の動きを止めることなく、送球することがポイントとなっている。
足を動かしながら捕球し送球する。この動作は非常に難しく、どうしてもミスが起こるものが、そのミスをなくすために、この「十字ボール回し」を取り入れているという。
内野手はシートノックでゲッツーの練習を繰り返し行うが、日頃のボール回しから動きながら捕球し、正確に送球することを覚えていればミスすることは少ない。明秀学園日立の鉄壁の守備は、しっかりとした根拠のある練習の積み重ねで生まれたものではないだろうか。
今年の明秀学園日立は能力が高い選手が揃った上に、スキのないチームを目指している。改めて初戦の内容は明秀学園日立が一段階上にいったのでは?と思わせる試合だった。