第94回選抜高校野球大会の選考委員会が1月28日行われ、出場32校の顔ぶれが決まった。鹿児島からは大島が8年ぶり2回目となるセンバツ出場を決めた。鹿児島からのセンバツ出場は20年(新型コロナの影響で開催中止)の鹿児島城西以来2年ぶり。

 大島は昨秋の鹿児島県大会で初優勝。11月に鹿児島での九州大会で大分舞鶴興南(沖縄)を下して4強入りした。準決勝では有田工(佐賀)を下し、決勝では優勝した九州国際大付(福岡)に敗れたものの、準優勝。8年前の初出場は21世紀枠による出場だったが、今回は一般選考枠による自力でのセンバツ出場を初めて勝ち取った。

 奄美市名瀬安勝町の同校では、野球部員1、2年生37人が多目的ホールに集まり、「吉報」を待った。黒瀬 哲二校長から出場決定の連絡が入ると、全員で万歳をして喜んだ。

 九州大会準優勝で出場は確実視されていたが「決まるまではワクワクドキドキだった」と主将の武田 涼雅内野手(2年)。大黒柱の左腕・大野 稼頭央投手(2年)は「ホッとしたのと嬉しいのと両方」の思いがあふれた。

 8年前、21世紀枠で大島が出場した際、小学生だった大野は、スタンドで応援していた。以来「憧れの舞台」と目標に掲げた場所に立てることが決まり「持っている力を出し切りたい」と意気込む。「島の仲間たちと一緒に、県大会や九州大会で見せた大島らしい野球をやり切る。見ている人のイメージに残る投球をしたい」と決意を語っていた。

 大島は8年前のセンバツ以降「甲子園ベスト8で通用する野球をやる」(塗木 哲哉監督)ことを掲げて県大会を戦ってきた。この8年間、鹿児島大会8強、4強の常連となる中でも、目標の甲子園出場は届かず、果たせなかった思いを後輩に託し続け「その挑戦権を得られたことが何よりうれしい」と塗木監督は感極まっていた。

 年明け以降、新型コロナの感染急拡大の影響で野球部の活動ができない時期もあったが「1人1人がそれぞれの課題を見つけて、まだまだレベルアップしないといけないのを自覚した」と武田主将は言う。県大会、九州大会はエース大野を中心に、守備からリズムを作り、粘りの野球で勝ち上がった。甲子園ではその野球をベースにしつつ「打力をレベルアップして、大野がもっと楽に投げられるような力をつけたい」(武田主将)。

 保護者に留まらず、多くの島民から応援されて、ここまでやってきただけに「勝って結果で恩返しする」(塗木監督)気持ちも人一倍強い。「甲子園で自分たちのエンジョイベースボールで力を出し切りたい。まずは最初の1球、1打席に集中し、次につながる野球をやる」と張り切っていた。

 組み合わせ抽選会は3月4日にあり、大会は18日から阪神甲子園球場で行われる。

(取材=政 純一郎